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政策ウォッチ

飲食料品減税と就業者支援金の準備へ予備費1118億7000万円

政府は9月29日の閣議で、予備費1118億7000万円の使用を承認した。飲食料品の消費税減税と就業者向け支援金制度の準備に充てる。うち781億1000万円は経産省を通じて支出され、その大半は中小企業支援の独立行政法人向けとなる。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月29日3分で読める
食料品の棚の横で、資金のブロックが小規模事業者の窓口、チラシの束、相談窓口の三つの経路に分かれるイラスト

政府は9月29日の閣議で、今年度一般会計の予備費から1118億7000万円の使用を決定した。飲食料品の消費税率の臨時的な引下げと、就業者負担軽減支援金制度の二つの準備に充てる。最大の項目は経産省の781億1000万円で、その大半は中小企業を支援する独立行政法人の中小企業基盤整備機構に向かう。

この予備費は実施のための費用で、税率そのものを定めたり変更したりするものではない。二つの文書とも、税率、開始日、引下げの期間を明記していない。Tokyo Briefの9月17日付の報道の見出しは「政府、2年間の飲食料品減税に赤字国債を使わず」だった。今回の予備費使用の財源については、予備費関連の文書に記載がない。

経産省の781億1000万円の使い道

経産省の予備費使用要求書の日付は9月28日で、財務相に承認日を9月29日付とするよう求めている。理由として挙げているのは、臨時的な引下げの円滑な実施だ。要求書は781億1000万円を三つの用途に分けている。

最大は753億9000万円で、中小企業を支援する独立行政法人(中小企業基盤整備機構)への運営費交付金。同機構の中小企業等消費税率臨時的引下げ対策事業の財源に充てる位置づけで、要求書は補助率を定額としている。事業が日常的に何を行うのかは、要求書に記載がない。

残りは中小企業庁の政策推進費に計上され、合計は27億2000万円。内訳は次の通り。

  • 中小企業向けの臨時的引下げに関する広報を民間団体に委託する費用として21億2000万円。
  • 民間団体が行う経営相談体制強化事業への定額補助金として6億円。

要するに、この資金は機構への交付金、広報、経営相談支援の三つに充てられる。

閣議決定の全体像

閣議決定は、経産省分を要求書と同じ781億1000万円とした上で、内閣府、デジタル庁、財務省の支出も並べている。これらの大半は就業者負担軽減支援金制度向けだ。内閣府には、飲食料品減税と同制度の双方に関する政府広報向けの9億8440万円もある。

9月29日に承認した予備費使用
金額は閣議決定の千円単位の数字から換算した。合計1118億7000万円は出典に明記されている。
府省庁記載された使途金額
内閣府飲食料品減税と就業者負担軽減支援金制度に関する政府広報¥984.4mn
内閣府就業者負担軽減支援金制度の実施¥27.20bn
デジタル庁就業者負担軽減支援金制度の実施¥5.03bn
財務省就業者負担軽減支援金制度の実施¥546.3mn
METI飲食料品消費税率の臨時的な引下げの円滑な実施¥78.11bn
合計今回の決定での予備費使用¥111.87bn

今回の決定では、予備費の残額も分かる。予備費予算額は1兆5100億円。前回までの使用累計は6845億円で、今回の1118億7000万円を加えると、残額は7171億4000万円となる。

文書が明らかにしていない点

二つの文書は異なる段階を扱っている。経産省の文書は財務相への要求書で、財務省のページには閣議決定が載っている。いずれも、減税措置が細部まで施行されていることを示すものではない。経産省の要求書は、中小企業基盤整備機構の事業や経営相談支援の実施時期も示していない。閣議決定はデジタル庁と財務省の項目を就業者負担軽減支援金制度に限って挙げており、同制度の運用の詳細は記していない。