厚生労働省は、どの患者の医療費が特定医療費の支給対象となるかを決める指定難病の一覧に6疾病を追加し、既存の4疾病の名称を変更する方針だ。健康・生活衛生局難病対策課は2026年9月28日、告示案への意見募集を始めた。意見は10月29日まで受け付ける。
指定難病は現在348疾病ある。案では、新たに加える疾病に349〜354の番号を付ける。厚労省によると、今回の変更は指定難病検討委員会の第67回と第68回の会合で、名称変更と追加が適当と判断されたことを踏まえたものだ。
追加される6疾病
新たに加わるのは、脳白質脳症及び全身症状を伴う網膜血管障害(RVCL-S)、シュニッツラー症候群、先天性血小板機能異常症(血小板無力症及びベルナール・スーリエ症候群)、先天性胆汁酸代謝異常症(脳腱黄色腫症を除く)、特発性周辺部角膜潰瘍、VEXAS症候群の6疾病。
別紙は疾病ごとに診断基準と重症度の基準を定めており、患者数は少ない。
| 疾病 | 別紙記載の患者数 | 対象の基準 |
|---|---|---|
| RVCL-S | 10人未満 | 中等症以上 |
| シュニッツラー症候群 | 約50人(研究班) | 重症例 |
| 先天性血小板機能異常症 | 1986年全国調査:血小板無力症222人、ベルナール・スーリエ症候群43人 | 中等症以上 |
| 先天性胆汁酸代謝異常症(脳腱黄色腫症を除く) | 12人(研究班が把握) | 重症度2以上 |
| 特発性周辺部角膜潰瘍 | 約500〜1000人(2010年調査) | グレードIII以上 |
| VEXAS症候群 | 1000人未満(2026年7月の研究調査) | 研究班の3基準のいずれか1つを満たす |
どの別紙にも、重症度の基準に該当しなくても高額な医療の継続が必要な患者は医療費助成の対象とする旨が付記されている。
名称変更
シェーグレン症候群はシェーグレン病に改める。頸部顔面、口腔咽頭、四肢の病変にかかわる血管・リンパ管奇形の3疾病は、頸部を表す語の異体字を改めるだけだ。シェーグレン病の別紙は、1999年の研究班の診断基準を維持し、疾患活動性指標ESSDAIで5点以上の患者を対象とする。
適用時期
厚労省は告示を2027年3月下旬に出し、適用期日を2028年4月1日とする予定だ。新たな診断基準と重症度分類を盛り込んだ都道府県・指定都市あての通知も2027年3月に出す予定で、2028年4月1日以降に行う支給認定から適用する。
意見は日本語で、理由を付けて、e-Govの意見提出フォーム、電子メール、または同課への郵送で提出する。厚労省は個別の回答をしないとしている。連絡先を除き、意見を公表することがある。
