ジャパンディスプレイ(6740)は2026年9月30日、千葉県の茂原工場を売却する最終契約を結んだ。連結で約514億円の譲渡益を見込む(概算)。引き渡しは2027年3月31日の予定。
売却先
取締役会は、契約を締結した同じ日に売却を決議した。売却先は長野県のメーカーで、プラスチックラミネートパッケージ、リードフレーム、ガラス端子、ヒートスプレッダー、セラミック静電チャックなどを手がけ、ICアセンブリも行う。ジャパンディスプレイは、売却先との間に資本、人的、取引のいずれの関係もないとしている。工場の一部は、売却先からFICTに譲渡される予定。
同工場は2025年11月に生産を停止した。売却対象は土地、建物、付帯設備で、同日付の別のお知らせに基づきジャパンディスプレイが取得した土地と建物も含まれる。
数字
ジャパンディスプレイは、同工場の帳簿価額を物件引き渡し時点で約266億円(概算)とした。連結の譲渡益は約514億円、単体の譲渡益は約549億円を見込み、いずれも特別利益として計上する。同社はこれらを見積額とし、売却価額から帳簿価額と譲渡に係る費用の見積額を差し引いて算出したという。臨時報告書では、現時点では未確定としている。
売却価額は開示されていない。ジャパンディスプレイは売却先の意向によるとしたうえで、価額は市場価格を反映したものだと説明している。連結の譲渡益は2027年3月期第4四半期に計上する見込み。
経緯
ジャパンディスプレイは2025年2月、経営資源の有効活用と資産効率の向上を理由に、茂原工場での生産終了を決めた。2025年5月15日付のお知らせでは、財務基盤の強化に向けたIchigo Trustとの基本合意を公表し、同工場の売却に向けた協議を始めた。2025年11月に生産を終えた後は、複数の売却候補先と協議した。
同社は、構造改革の実施や新株予約権の行使による資金調達などを通じて、財務基盤の改善を進めてきたという。Ichigo Trustとの基本合意に基づく協議に加え、ほかの売却方法や売却先にも検討を広げ、長野県のメーカーに直接売却することが経済合理性の観点から最善と判断した。
ジャパンディスプレイは、BEYOND DISPLAY戦略を推進し、事業基盤の強化と新たな収益源の創出を図るとしている。引き渡しは2027年3月31日の予定。譲渡益は概算額で、確定したものではないとしている。
