サンケイリアルエステート投資法人(2972)の投資口を合計29.90%保有する共同保有者4者は、C5による公開買付けへの対応で足並みがそろっていない。2者は2026年9月25日に応募で合意し、残る2者は応募しないことで合意した。この割れは、2026年10月2日に関東財務局へ提出された変更報告書(No.14)に記載されている。提出事由は、重要な契約の変更と保有目的の変更だ。同報告書の内容は、Tokyo Briefの公開買付けに関する先の報道を補足するものだ。
応募する者と応募しない者
同グループの保有は、2026年9月25日時点で発行済み46万7099口のうち13万9646口。各保有者の保有割合は直前の報告書から変わっていない。
| 保有者 | 投資口数 | 保有割合(%) | C5の公開買付けへの対応 |
|---|---|---|---|
| 筆頭提出者(東京の投資会社) | 2,001 | 0.43 | 全て応募する |
| シンガポール在住の個人 | 46,174 | 9.89 | 応募しない |
| ATRA | 45,289 | 9.70 | 応募しない |
| C&I Holdings | 46,182 | 9.89 | 全て応募する |
| 共同保有合計 | 139,646 | 29.90 | 対応が分かれる |
応募しない2者は、Isamu Holdings Pte. Ltd.のマネージングディレクターを務めるシンガポール在住の個人保有者とATRA。いずれもC5との間で、保有する全投資口について公開買付けに応じないことで合意した。筆頭提出者とC&I Holdingsは、保有する全投資口を応募することで合意した。
グループ内での買い取り
ATRAは9月25日、公開買付けが成立してスクイーズアウトが行われる場合、シンガポール在住の個人保有者が持つ4万6174口の全てを、買付け成立の約2カ月後を目処に買い取ると決めた。買い取り価格は公開買付価格と同額とする予定だ。スクイーズアウトは、公開買付け成立後に残る投資主を締め出す手続きだ。報告書は公開買付価格も日程も明記していない。
取得資金の出どころ
個人保有者の4万6174口は、自己資金57億7000万円で取得した。ATRAの4万5289口は、同じ個人からの借入金56億5000万円が原資だ。C&I Holdingsの4万6182口は、社債の発行による払込金56億3000万円が原資だ。筆頭提出者の2001口は、自己資金2億2880万円で取得した。
ATRAの4万5289口とC&I Holdingsの4万6182口は、いずれも信用取引の保証金代用有価証券としてSBI証券に差し入れられている。
4者とも保有目的は同じで、資本政策やガバナンスに関する助言・提案とし、同投資法人の非公開化も含む。報告書によると、4者は2026年7月31日、投資主価値を最大化できる買い手を探すため非公開化の提案を決定し、同日に提案した。
