ニデック(6594)は10月1日の取締役会で、ニデックコンポーネンツの全株式をThe Carlyle Groupの関連投資ファンドが間接的に保有するTCG2603株式会社に譲渡することを決議した。譲渡価額は1030億円。契約は同日に締結し、譲渡は2026年12月1日の予定。
取引条件
ニデックは保有する全株式の6630万2120株を譲渡し、子会社に対する議決権所有割合は100%から0%になる。通知はこの金額を譲渡価額と記しており、企業価値とはしていない。債務や調整項目、支払い方法の内訳も示していない。
買い手は設立されて間もない。TCG2603は2026年8月17日に設立され、資本金は2万5000円、純資産と総資産はいずれも5万円で、TCG2510株式会社が全株式を保有する。事業内容は、会社の株式または持分を所有することでその事業活動を支配・管理する業務としている。通知は、買い手とニデックの間の資本関係、人的関係、取引関係について、いずれも挙げていない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡元 | ニデック |
| 譲渡対象事業 | ニデックコンポーネンツ(全株式の100%、6630万2120株) |
| 譲渡先 | TCG2603株式会社(カーライル関連ファンドが間接保有) |
| 譲渡価額 | ¥103bn |
| 契約締結日 | 2026年10月1日 |
| 譲渡予定日 | 2026年12月1日 |
譲渡対象
ニデックコンポーネンツは1967年4月にコパル電子として設立された。ニデックは1998年に資本参加し、2014年に完全子会社とした。スイッチ、圧力センサ、エンコーダ、トルクセンサ、小型精密モータ、ポリゴンミラーなどを手がけ、主に産業機器向け。ニデックは、ポリゴンミラーの外販市場で世界トップクラスのシェアを持つと説明している。
2026年3月期の売上高は320億9000万円、営業利益は54億7000万円、親会社株主に帰属する純利益は36億9000万円だった。2年前の売上高は377億1000万円、営業利益は77億円だった。
譲渡の狙いと残る論点
ニデックは今回の譲渡を、2026年5月に公表した2026〜2030年の経営改革5か年プランに基づくものと位置づけている。同プランは、経営資源を中核事業と重点成長領域に重点配分する内容。半導体製造装置や協働ロボットなどの市場では、迅速かつ大規模な設備・研究開発投資が必要で、外部パートナーの下での独立した成長が事業に適しているとしている。
通知によると、連結業績への影響は現在精査中で、ニデックは今後開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示するとしている。通知には損益の見積もりは示されていない。ニデックの取締役1人がニデックコンポーネンツの取締役を兼務しており、両社間には一部グループ内取引がある。
