キユーソー流通システム(9369)は、インドの低温物流会社の過半数株主となった。食品物流グループの同社は2026年9月1日にColdrush Logistics Private Limitedの株式取得を完了して連結子会社とし、9月30日付の第3四半期決算短信で明らかにした。
取引の概要
同社は議決権の51.6%を取得するため、取得原価の全額にあたる現金28億5000万円を支払った。既存株式の取得に加え、Coldrushの第三者割当増資を引き受けた。取締役会は4月23日に計画を承認し、株式譲渡契約と新株引受契約は5月11日に締結した。会計上のみなし取得日は9月30日だ。
Coldrushはインド国内で温度管理下の保管・輸配送サービスを手がける。キユーソー流通システムによると、Coldrushは冷凍・冷蔵倉庫15カ所と車両120台を運営し、食品メーカーや外食事業者のほか、厳格な品質管理を求める外資系企業を顧客とする。キユーソー流通システムは、この倉庫・輸送網を基盤に高品位な低温物流サービスの提供を目指すとしている。
決算短信には未確定の項目が複数ある。取得関連費用、のれんが生じた場合の金額と発生原因、引き受けた資産・負債の公正価値は、いずれも未確定とされている。Coldrushの売上高や利益の数字は示されていない。
決算の内容
8月31日までの9カ月間は買収完了前に終了したため、報告数値にColdrushは含まれない。営業収益は3.7%増の1562億5000万円だったが、営業利益は1.0%減の44億1000万円、経常利益は4.7%減の35億9000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は11.9%減の18億3000万円だった。
利益を押し下げたのは国内の中核事業だ。共同物流事業の営業利益は、運送・倉庫のコストや労務費の増加で9.8%減の20億1000万円となった。専用物流事業は9.5%減の10億1000万円で、労務費の増加や新たな退職給付制度に伴う費用が響いた。
インドネシアや施設工事を含む関連事業は逆の動きを示した。営業収益は15.5%増の216億円、営業利益は26.3%増の13億6000万円となり、Coldrush株式の取得に伴う一時費用を計上しても増益だった。
キユーソー流通システムは通期予想を据え置いた。2026年11月期の営業収益は2050億円、営業利益は57億円、純利益は21億円を見込む。
