国際協力銀行(JBIC)は9月29日、SGホールディングス(SGH)との間で、200億円の貸付契約を締結した。民間金融機関との協調融資総額335億円のうちJBIC分にあたる。シンジケートローンで、アレンジャーは三井住友銀行。
資金は、台湾に拠点を置くグローバル・フレイトフォワーダー、Morrison Express Worldwide Corporationの買収費用の一部に充てる。SGHはシンガポール子会社のSG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD.を通じて買収した。案件自体は新しいものではなく、JBICの発表によると、SGHは2025年5月20日に買収を完了している。このため融資は完了済みの買収に対するもので、発表には融資の金利や期間、買収総額の記載はない。
SGHが買収した企業
JBICによると、Morrisonの主力事業は電子部品・半導体業界向けの航空フレイトフォワーディングである。SGHは、専門性の高いフォワーディング機能と新たな顧客基盤の獲得を目指している。今回の買収は、SGHの中期経営計画「SGHStory2027」に位置づけられ、同計画は基本方針に「トータルロジスティクスの高度化とグローバル物流基盤の拡大」を掲げている。
JBICはフレイトフォワーディングを、荷主の貨物について海上・航空輸送の手配、通関手続、倉庫保管、配送などを一括して行う国際物流サービスと定義している。
JBICの融資の狙い
JBICは、今回の融資を日本企業の海外展開と日本の産業競争力を支えるものと位置づけている。JBICは、半導体はAI・デジタル分野を支える戦略的重要物資であり、そのサプライチェーンの強靱化は日本の産業競争力と経済安全保障の観点から重要性を増していると説明する。また、半導体関連企業の海外展開とグローバルサプライチェーンの安定化を通じ、日本の半導体産業の発展と経済安全保障の強化に貢献するとしている。これらはJBIC自身の主張で、発表資料には検証できる数値は示されていない。
JBICは今後も、民間金融機関と連携しながら、M&Aを含む日本企業の海外事業を支援していくとしている。
