IHI(7013)は、ドイツ子会社Steinmüller Engineering GmbHの持分譲渡に伴う譲渡損を見込み、金額を試算した。2027年3月期の連結財務諸表ではその他の費用として約140億円、個別財務諸表では特別損失として約170億円を計上する予定だ。
譲渡の概要
IHIは2026年9月28日の取締役会で、保有する持分の全部をMutares SE & Co. KGaAの完全子会社であるmutares Holding 106 GmbHに譲渡することを決議した。譲渡日は2026年10月中旬の予定。譲渡価額は非開示で、公正なプロセスを経て決定したとしている。
同社は、対象会社を取り巻く事業環境が変化したと説明している。欧州の火力発電関連投資は石炭焚き発電から脱炭素と廃棄物発電へ移り、Steinmüllerが当初想定していた褐炭焚きボイラ関連の事業機会は大幅に縮小した。プロジェクト遂行リスクの増大や競争の激化も挙げている。今回の譲渡は、海外のカーボンソリューション事業の構造改革の一環と位置づけている。
対象会社と業績予想
Steinmüllerの本社はグンマースバッハで、従業員数は2026年8月末時点で165人。売上高は2026年3月期が4210万8000ユーロ、2025年3月期が1304万7000ユーロ、2024年3月期が3263万7000ユーロだった。IHIとの間には資金貸付や債務保証などの取引がある。純資産と営業利益は、譲渡先の意向により公表を控えた。適時開示上の軽微基準内としている。
8月5日公表の業績予想に変更はない。売上収益は1兆8400億円、営業利益は2500億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1720億円としている。
IHIは同日、社債の訂正発行登録書も提出した。臨時報告書を参照書類に加えるためだ。発行予定額の上限1000億円のうち、発行可能額は800億円となっている。
