片山財務相は10月6日、飲食料品の消費税減税の財源は特例公債に頼らずに確保すると述べ、財源の見通しを示した。高市首相が10月5日に財源の心配は不要だと述べたことの根拠を問われ、片山氏は9月15日に閣議決定された大綱を挙げた。関連記事:Tokyo Briefの減税の準備に関する先の報道。
財源の手当て
片山氏は「予算編成改革」の枠組みで取り組むと述べた。税収動向を見極め、歳出と歳入の両面を見直し、債務残高の対GDP比を着実に引き下げられる財政規模を精査する。その中で、当初予算と補正予算を通じた国債の年間発行額を管理する。
片山氏は具体策として、「日本版DOGE」の取り組みを目に見える形で強化すること、租税特別措置・補助金・基金を徹底的に見直して優先順位を洗い出すこと、税外収入のさらなる確保をゼロベースで進めることを挙げた。
補正予算に見直しの矛先
片山氏は、補正予算は真に緊要性の高い施策に限定すると述べた。近年の補正予算では、2023、2024、2025年度の各年度におおむね3兆円程度を物価高対策として計上しており、その中身は見直すという。片山氏はこれを、今回の「就業者負担軽減支援金」や「つなぎ」の措置と結びつけ、いずれも物価高対策の意味を持つと説明した。会見では、減税の費用試算や開始時期は示されなかった。
非上場株式の評価、結論出ず
国税庁による非上場株式の評価見直しについて、片山氏は、結論は出ておらず、見直しの方向性すら決まっていないと述べた。見直しは、会社規模間の公平性が確保されていないとする2024年の会計検査院の指摘を受けて始まったと説明し、複数の試算のうち最も厳しいものを取り上げた報道もあったとした。小野寺氏が会長を務める税制調査会が年末にかけてこの問題を取り上げる。片山氏は、事業承継税制には適用期限があり、同税制も見直しの対象になると付け加えた。
その他の答弁
業務委託先を通じて顧客情報約22万件が漏洩した可能性があると公表した大和証券について、片山氏は、全容はまだ把握していないと述べた。信頼が失われないよう同社の対応をしっかり監視する必要があるとした。
越境ECによる少額輸入貨物の急増について、片山氏は、税関当局と民間事業者が国際物流に関する懇談会を開くと述べた。プラットフォーム事業者を交えたワーキンググループも設け、販売データの入手や不正商品の抑制を協議する。
公明党の新代表に就いた岡本氏が求めるソブリン・ウェルス・ファンドについて、片山氏は、日本には現在なく、提案もまだ具体的になっていないと述べた。既存の基金で運用益を得ること自体は、本来の目的を損なわない限り問題ないとした。
