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政策ウォッチ

タクシー・バス乗務員、ハラスメント中止要請に応じない客の乗車拒否が可能に 政府が告示案

タクシー、乗合バス、貸切バスの事業者が、中止を求められても乗務員へのハラスメントをやめない乗客の運送を断れるようにする国交省の告示案、施行は12月1日予定、意見募集は11月3日まで

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月6日2分で読める
タクシーのドアと、仕切り板の奥にあるバスの運転席を描いたイラスト。中止の要請と乗車拒否を連想させる簡素な線のシンボルを添えている

国土交通省は、タクシーやバスの乗客に対し、乗務員へのハラスメント行為で乗車を断られる場合があることを周知したい考えだ。物流・自動車局は10月5日、タクシー、乗合バス、貸切バスの標準運送約款を改正する告示案について意見募集を始めた。意見は11月3日午後5時までに受け付ける。

告示案が加える内容

同省の概要によると、3つの約款のそれぞれに新たな規定を設ける。旅客に対し、運転手などの乗務員へのカスタマーハラスメントを差し控えるよう求める。乗務員は旅客に中止を求めることができる。旅客が応じない場合、事業者は運送の引受けまたは継続を拒絶できる。概要はこのほか所要の改正も行うとしているが、具体的な内容は列挙していない。

対象となる約款は、一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)、一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切旅客自動車運送事業の各標準運送約款。道路運送法第11条第3項に基づき公示されている。

背景

きっかけは労働法制の改正だ。労働施策総合推進法などの一部を改正する法律(令和7年法律第63号)が2026年10月1日に施行された。事業主に、カスタマーハラスメントへの抑止措置を含む雇用管理上の措置を義務づける。同省はこの語を、顧客、取引の相手方、施設の利用者など事業に関係する者の言動のうち、業務の性質に照らして社会通念上許容される範囲を超え、労働者の就業環境を害するものと定義している。

同省は、約款を改正する狙いは、こうした行為が容認されないことを利用者に明確にする点にあるとしている。概要は、法定の定義以外に、どのような行為が運送拒絶の対象になるかは示していない。

スケジュールと意見提出の方法

同省の日程では、公布・施行は2026年12月1日で、予定としている。意見募集の締め切りから目標日まで1カ月足らずしかない。

意見は、e-Govの意見提出フォーム、旅客課の意見募集担当宛ての電子メール、または霞が関の同省宛ての郵送で提出できる。電話での意見は受け付けない。同省は、意見を検討の際の資料とするが、個別の回答はしないとしている。提出者の氏名は公表する可能性があるが、提出時に匿名を希望することもできる。問い合わせは同省旅客課が受け付ける。

意見募集要領のPDFは、意見募集期間の終期を令和7年11月3日と記載しており、期間の開始より1年前の日付になっている。e-Govの掲載では2026年11月3日となっており、本記事はこれに従う。