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日豪財務相、年1回の対話・5年期間・6カ月前通知で離脱可能に

10月5日に東京で署名した覚書は、6カ月前の書面通知でいずれの側も離脱でき、紛争は裁判所ではなく協議に委ねる。議題は重要鉱物、投資審査、公的金融機関の融資に及ぶ

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月6日2分で読める
歯車でかみ合う二つのポートフォリオを描いたイラスト。周囲に鉱物、エネルギー、海運、投資審査を表す記号を配している

財務省とオーストラリア財務省は、両国の財務相対話に固定の枠組みを設けた。片山さつき財務相とオーストラリアのジム・チャルマーズ財務相は2026年10月5日に東京で協力覚書に署名し、同日、第1回対話が開かれた。Tokyo Briefは先に報じたこの覚書への署名を報じた。覚書の本文には運用の仕組みが盛り込まれている。

対話の運営方法

片山氏とチャルマーズ氏は財務相対話の共同議長を務める。対話は「原則として」年1回開き、開催場所、日程、議題は双方の合意で決める。既存の事務レベルの「財務省・オーストラリア財務省経済対話」が、閣僚が決めた事項の実施を支える。

覚書は署名と同時に発効し、当初の期間は5年。その後は5年ずつ自動的に更新される。いずれの側も6カ月前の書面通知で終了できる。法的拘束力のある権利義務は生じず、既存の二国間の枠組みに取って代わるものでもない。解釈をめぐる紛争は双方の協議で解決し、国内外のいかなる裁判所・仲裁機関や第三者にも付託しない。

議題の中身

最初の議題はマクロ経済の見通しと経済安全保障で、エネルギー・燃料の安全保障、防衛産業を含むサプライチェーン、政府が支援する重要鉱物の投資と引き取りが挙げられている。

投資面では、両財務省が外国投資審査について、双方の制度改革の動向や教訓を含め、実務レベルの情報共有を深める。国際協力銀行とオーストラリア輸出金融機関(EFA)が、情報共有、案件形成、補完的な融資を通じ、共通の優先分野でどのように金融機能を活用できるかも検討する。優先分野はエネルギー・燃料の安全保障、グリーン産業、住宅、重要鉱物、デジタルインフラ。これらはすべて、各国・地域で適用される機密保持と機密区分の要件に従う。

覚書は東南アジアや太平洋島嶼国を含むインド太平洋での連携も対象とする。コルレス銀行関係を維持するための世界銀行の太平洋向けプロジェクトと、アジア太平洋マネーロンダリング対策グループ(APG)を通じたマネーロンダリング対策の能力構築を明記した。G20、IMF、APEC、金融活動作業部会(FATF)などの場でも、双方が取り組みをそろえる。

定められていない事項

覚書に資金額の記載はなく、財務省の発表資料にも次回対話の日程は示されていない。発表資料は、両相がマクロ経済の見通しと経済安全保障、投資協力、国際協力について意見交換し、二国間協力をさらに強める決意を確認したと述べるにとどまる。