東京地裁は2026年10月9日、GOO PROPERTY SINGAPORE PTE. LTD.と同社代表者に対し、日本国内で無登録のまま金融商品取引業を行うことの停止を命じた。証券取引等監視委員会(証券監視委)の発表によると、裁判所は証券監視委の申立てを申立てどおり認めた。同社は金融商品取引業の登録を受けていない。
命令が禁じる内容
証券監視委は2026年6月19日に申立てを行った。裁判所の命令は2項目からなり、いずれもこの会社と代表者のそれぞれに適用される。
第1は、金融商品取引法第2条第2項第5号および第6号に掲げる権利の募集または私募の取扱いを、業として行うことを禁じる。第29条に基づく第二種金融商品取引業の登録、または同法に基づくその他の適正な登録を受けていない限り、禁止される。
第2は、顧客が投資判断の全部または一部を委ね、顧客に代わって投資を行う権限も与える契約に基づき、資金の運用を業として行うことを禁じる。第29条に基づく投資運用業の登録、または金融商品取引法に基づくその他の適正な登録を受けていない限り、禁止される。証券監視委は、裁判所がこの行為を無登録の金融商品取引業と認定したとしている。
商品の訴求内容
証券監視委によると、この会社と代表者はサブディストリビューターを通じて活動していた。ITA Groupの投資商品を説明し、その投資を勧誘し、関心を示した顧客の契約締結を支援した。
一つはS&P 500指数に連動する商品で、元本保証型と説明されていた。満期まで保有した場合、拠出元本に対し10年時点で100%、15年時点で140%、20年時点で160%を支払うとされていた。もう一つはEvolutionと呼ばれ、顧客は最大10本の外部ファンドと配分比率を選べた。選択肢には、ビットコイン現物を保有する上場投資信託が含まれていた。
証券監視委は、顧客への説明では確実なリターンがうたわれていたが、商品の運用成績を保証するものではないとしている。支払額の数字は宣伝上の主張であり、裏付けのある保証ではない。命令は、指数やビットコインへの投資そのものを禁じてはいない。
別の裁判所による別の命令
証券監視委は本件を大阪の別件と関連づけている。証券監視委は2026年3月31日、BANK INNOVATION Co.、別のサブディストリビューター会社1社および役員1人を相手に、大阪地裁へ申立てを行った。大阪地裁は7月10日、同種の行為の停止を命じた。
顧客に伝えられている点
証券監視委は、命令は当該行為を禁じるものであり、顧客資金の返還は禁じていないとしている。また、日本国内で無登録のまま金融商品取引業を営むことは違法であり、同社と代表者は登録を受けた金融商品取引業者ではないと指摘している。
