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テルモ、CSL Plasmaとの供給契約を解除 利益予想を38%下方修正

テルモ、CSL Plasmaとの供給契約解除で約6億1000万ドルの損失を見込み、営業利益予想を2575億円から1600億円に下方修正。調整後営業利益は2745億円で据え置き

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月8日3分で読めるテルモ4543
医療機器の生産設備と、大きな減損の区画と小さな移行費用の区画に分かれた帳簿を並べた編集用イラスト

テルモ(4543)はCSL Plasmaと、原料血漿採取システムの供給契約を解除することで合意し、約6億1000万ドルの損失を計上する見込み(会社側の円換算で約975億円。営業利益予想の下方修正幅も約975億円)。同社は10月8日にこの決定を発表し、あわせて2027年3月期の業績予想を修正した。

合意の内容

テルモの完全子会社Terumo Blood and Cell Technologies(Terumo BCT)は2021年にCSL Plasmaとの協業を開始し、CSL Plasmaが米国で運営するセンターに原料血漿採取システムを供給してきた。両社は、合意した移行期間の終了後に既存の供給契約を解除することで合意した。テルモは今後、合意した移行計画と移行期間に基づき解除手続きを進めるとしている。移行期間の長さや契約の売上高は、発表資料に記載がない。

損失の内訳は2つ

テルモは財務への影響額を総額約6億1000万ドル(約975億円)とした。うち約4億5000万ドル(約720億円)は、米国の生産拠点の製造設備、機械装置、製品技術その他の資産に係る減損損失。テルモはこの減損を現金支出を伴わないものとしている。残る約1億6000万ドル(約255億円)は、移行期間中の事業損失と、契約解除や事業再編に伴う費用などだ。

同社は、これらの金額はいずれも概算で、今後の契約交渉、移行条件、資産評価により変動する可能性があるとしている。関東財務局に提出した臨時報告書によると、減損損失とその他の損失は、2027年3月期の第2四半期と第3四半期以降の連結決算で「その他の費用」に計上する。

業績予想:報告ベースの利益は減少、調整後は据え置き

テルモは営業利益予想を2575億円から1600億円に引き下げた。下げ幅は37.9%。親会社の所有者に帰属する当期利益は1931億円から1200億円に減り、こちらも37.9%減となる。基本的1株当たり当期利益は130円91銭から81円35銭に下がる。売上収益は1兆2390億円から0.8%減の1兆2295億円を見込む。

テルモの2027年3月期業績予想
単位は百万円(1株当たりデータを除く)。出所:テルモのTDnet開示、2026年10月8日
項目前回予想修正予想増減
売上収益1,239,0001,229,500-0.8%
調整後営業利益274,500274,500-
営業利益257,500160,000-37.9%
親会社の所有者に帰属する当期利益193,100120,000-37.9%
基本的1株当たり当期利益(円)130.9181.35-

調整後営業利益は2745億円で据え置いた。テルモは、減損により将来の償却費負担が軽くなり、調整後営業利益を約20億円押し上げると見込む。また、9月30日に発表したArsenal Medicalの買収に伴い、研究開発費などで約20億円の費用を見込む。いずれも新たな予想に織り込んだとしている。

参考までに、2026年3月期の営業利益は1763億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1359億円だった。

戦略と提出書類

テルモは、血液センター、医療機関、細胞治療分野の顧客に向けて、中核事業である血液・細胞技術事業へ引き続き経営資源を投じる方針を示した。

同社は、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象が発生したとして、臨時報告書を提出した。続いて、社債の発行登録番号8-関東1の訂正発行登録書を提出した。発行予定額の上限は2000億円、発行可能額は1600億円。訂正発行登録書は臨時報告書を参照書類に加え、提出日である10月8日を効力停止期間とした。訂正発行登録書に社債の発行計画の記載はない。