不二越(6474)の2026年8月31日までの9カ月間の営業利益は114億6000万円で、前年同期比72.8%増だった。売上高は1923億円で10.4%増。工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器、特殊鋼を手がける同社は、通期予想を7月14日に発表した予想から据え置いた。
営業利益が売上高を上回る伸び、会社側はコスト対策を要因に挙げる
同社は売上高の増加について、欧州、米国、中国を中心とした建設機械向け需要の回復、ASEANの市販分野の需要回復、米州の産業機械向け需要の増加を挙げる。海外売上高は14.9%増の1016億円、国内売上高は5.8%増の908億円。同社は事業環境について、全体として緩やかに回復しているが、需要は業種によってばらつきがあるとした。
営業利益は売上高を大きく上回って伸びた。会社側はその要因として、構造改革による固定費の削減、原材料価格上昇分の販売価格への転嫁、生産ラインの自動化・合理化、調達コストの引き下げの4点を挙げる。経常利益は111.5%増の108億7000万円、親会社株主に帰属する純利益は82.1%増の66億3000万円。これらの利益は同社自身の会計処理に基づく数字で、四半期財務諸表には監査法人等によるレビューはない。
セグメント別:部品は構造改革の効果、他は需要にばらつき
部品事業は売上高が1171億円(7.9%増)、営業利益は60.8%増の59億5000万円で、同社は構造改革の効果が含まれたとしている。機械工具事業は、中国と国内で工作機械の需要が減ったものの、売上高は11.1%増の606億円、営業利益は52.6%増の38億1000万円となった。主に特殊鋼を扱うその他の事業の営業利益は16億4000万円で、305.8%増。国内と中国ではカーハイドロリクスの需要が減った。
業績予想と留意点
通期予想は売上高2550億円(8.1%増)、営業利益153億円(56.6%増)、純利益75億円(42.8%増)で、期末配当は110円を見込む。構造改革費用8億9600万円は当期に特別損失として計上した。同社は先行きについて、中東情勢の緊迫化、米国の通商政策、物価上昇、中国経済の低迷を挙げ、なお不透明としている。
