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不二越の営業利益72.8%増、価格転嫁とコスト削減が寄与 予想は据え置き

不二越は9カ月累計の営業利益が10.4%の増収のもと72.8%増の114億6000万円となり、販売価格への転嫁、自動化、構造改革による削減、建設機械需要を要因に挙げ、通期予想は据え置いた

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月5日2分で読める不二越6474
機械工場のラインで油圧ポンプとベアリングの横に置かれた産業用ロボットアームと、右肩上がりのグラフを形づくる積み重ねた鋼板

不二越(6474)の2026年8月31日までの9カ月間の営業利益は114億6000万円で、前年同期比72.8%増だった。売上高は1923億円で10.4%増。工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器、特殊鋼を手がける同社は、通期予想を7月14日に発表した予想から据え置いた。

営業利益が売上高を上回る伸び、会社側はコスト対策を要因に挙げる

同社は売上高の増加について、欧州、米国、中国を中心とした建設機械向け需要の回復、ASEANの市販分野の需要回復、米州の産業機械向け需要の増加を挙げる。海外売上高は14.9%増の1016億円、国内売上高は5.8%増の908億円。同社は事業環境について、全体として緩やかに回復しているが、需要は業種によってばらつきがあるとした。

営業利益は売上高を大きく上回って伸びた。会社側はその要因として、構造改革による固定費の削減、原材料価格上昇分の販売価格への転嫁、生産ラインの自動化・合理化、調達コストの引き下げの4点を挙げる。経常利益は111.5%増の108億7000万円、親会社株主に帰属する純利益は82.1%増の66億3000万円。これらの利益は同社自身の会計処理に基づく数字で、四半期財務諸表には監査法人等によるレビューはない。

セグメント別:部品は構造改革の効果、他は需要にばらつき

部品事業は売上高が1171億円(7.9%増)、営業利益は60.8%増の59億5000万円で、同社は構造改革の効果が含まれたとしている。機械工具事業は、中国と国内で工作機械の需要が減ったものの、売上高は11.1%増の606億円、営業利益は52.6%増の38億1000万円となった。主に特殊鋼を扱うその他の事業の営業利益は16億4000万円で、305.8%増。国内と中国ではカーハイドロリクスの需要が減った。

業績予想と留意点

通期予想は売上高2550億円(8.1%増)、営業利益153億円(56.6%増)、純利益75億円(42.8%増)で、期末配当は110円を見込む。構造改革費用8億9600万円は当期に特別損失として計上した。同社は先行きについて、中東情勢の緊迫化、米国の通商政策、物価上昇、中国経済の低迷を挙げ、なお不透明としている。