総務省の公共サービス改革推進室は、民間のほうがより良く運営できると考える公共サービスについて、民間企業や地方自治体から意見を募集している。2026年10月6日付の募集は、同室が2027年に予定する「公共サービス改革基本方針」の見直しに反映される。
意見募集は4分野
同室が受け付ける意見は4分野ある。民間事業者は、現在国の機関や地方自治体が実施している事業のうち自ら担えると考える業務と、その実現のために政府が講じるべき措置を挙げられる。国の機関がすでに民間委託している業務で、市場化テストにより競争性が改善されると考えるものも指摘できる。地方自治体は、自らが実施する事業のうち民間に委ねるのが適当と考える業務と、これに関して政府に求める措置を示せる。4つ目は、基本方針に関するその他の事項である。
同室の記入例からは、求める記載の水準がうかがえる。具体的な事業や業務、その理由、さらに民間事業者が同様の事業を行っている実績や、委託範囲を見直せる既存の委託契約といった根拠である。提出者には、業務をできる限り具体的に特定するよう求めている。
国の行政機関等の範囲
募集では、国の行政機関等を幅広く定義している。国の行政機関のほか、独立行政法人、国立大学法人、大学共同利用機関法人、特殊法人が含まれる。株式会社である特殊法人は、国際協力銀行と日本政策金融公庫のみが対象となる。人事院と会計検査院は対象外で、国会と裁判所も対象外である。
市場化テストとは
競争の導入による公共サービスの改革に関する法律は、選定した公共サービスを競争入札に付すことを認めている。官民競争入札では官と民が競い、民間競争入札では民間のみが競う。目的は、サービスの質の向上と経費の削減とされる。入札の仕様を定める実施要項の作成には、監理委員会が関与する。
同法は、基本方針の策定や変更の際に民間事業者や地方自治体から意見を聴くよう定めており、第7条第3項、第5項、第9項を根拠に挙げている。今回の募集は任意の意見募集で、行政手続法に基づく手続ではない。
期限と手続き
受付期間は2026年10月6日から11月4日までで、最終日は23時59分に締め切る。意見は、e-Gov経由、同室の様式をPDFに変換したファイルの電子メール添付、または東京・永田町の同室への郵送で提出できる。同室はメールや郵送での到着確認の連絡をしておらず、確認を希望する場合は電話するよう求めている。
寄せられた意見は、関係行政機関との調整と官民競争入札等監理委員会の審議を経て、同室が基本方針への反映を検討する。同室は意見と関係行政機関の回答を自室のホームページで公表する方針だ。提出者名も公表する場合があるが、個人の氏名は公表せず、匿名を希望することもできる。
公示には見直しの案や対象候補のサービス一覧は含まれておらず、2027年に何が変わるかは寄せられる意見次第となる。
