小規模ガス導管事業者が、地区ガバナ(整圧器)の遠隔監視・遮断設備にかかる費用の半額を補助する制度に申請できるようになった。上限は1事業者当たり年度2000万円。制度は一般社団法人の都市ガス振興センターが運営し、財源は経済産業省の公的資金。第1次の公募期間は2026年10月7日から28日まで。
補助の対象
補助の対象は、地区ガバナのガス圧力、漏えい、地震のSI値を監視できるシステム、またはガバナを開閉を含めて自動もしくは遠隔で制御できるシステム。停電時にも機能する必要がある。対象機器は、中央サーバー、ルーター、制御ソフト、無停電電源装置のほか、現地の圧力センサー、ガス漏れ検知器、感震センサー、遮断装置。これらのシステムの設置工事も対象となる。地区ガバナは対象だが、需要家の専用ガバナは対象外。
目的は、改正ガス事業法で一般ガス導管事業者に届け出が義務付けられた災害時連携計画の実効性を高め、大地震の後にガスを供給する範囲を絞り込み、復旧を早められるようにすることだとしている。
対象事業者と留意点
申請できるのは、中小規模の一般ガス導管事業者。私営事業者は資本金3億円以下または従業員300人以下、公営事業者は従業員300人以下が条件となる。株式保有や役員の兼任によりみなし大企業とされる企業は除外される。
補助の対象は新規導入。既存システムを同じ仕様で入れ替えるだけの更新は対象外となる。既存システムの拡大・機能拡充のほか、FOMA時代の通信からLTEなど最新の通信規格への切り替えは対象になる。消費税は対象外で、交付決定前に結んだ契約や出した発注も対象にならない。
請負業者は、競争入札または3社以上の相見積もりで選ぶ。これが極めて困難または不適切な場合、事業者は事前にセンターへ発注先選定理由書を提出する必要がある。センターが理由を認めなければ、該当部分が補助対象から外れることがある。補助金の算定基礎となる経費は、事業者が別の入札者と契約しても、補助対象経費が最も低い見積額が上限となる。監視システム工事の元請業者は、契約工事額が税込500万円以上の場合、建設業法に基づく電気通信工事の許可が必要。
時期と予算
センターのパンフレットは、交付決定を2026年11月中旬から順次行う予定としている。事業は交付決定後に開始し、支払いを含め2027年2月26日までに完了する必要がある。補助金は完了後の確定検査を経て支払われ、前払いではない。解説資料には予算枠1億3000万円と記載されている。
初回の申請で予算枠に達した場合、センターは費用対効果で採点し、高得点の申請から補助する。基準に届かない申請は不採択とする。初回以降は、予算がなくなるまで受け付け順に審査する。今年度に交付を受けても、来年度の支援が保証されるわけではない。
不正に使われた補助金は、年率10.95%の加算金を付けて返還を求められる。オンライン説明会は10月13日の14時30分から16時30分に予定されている。
