スーパーマーケットチェーンのマルエツ、カスミ、いなげや、イオンフードスタイルを傘下に持つユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(3222、USMH)は、2027年2月期の営業利益予想を100億円から10億円へ90.0%引き下げた。80億円の純損失を見込み、従来予想は1億5000万円の黒字だった。今回の修正は2026年4月7日に公表した予想に代わるもので、中間決算と同日に発表した。
| 項目 | 従来予想 | 修正予想 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 1兆1300億円 | 1兆1000億円 | -3.2% |
| 営業利益 | 100億円 | 10億円 | -90.0% |
| 経常利益 | 96億円 | 8億円 | -91.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1億5000万円 | -80億円 | 記載なし |
客数減少と利益率の低下
予想修正のお知らせは、営業面の理由を二つ挙げている。客数と買上点数が計画を下回り、通期の売上高は未達となる見込み。売上総利益率は、仕入統合とデリカ商品の構成比拡大により前年並みを確保するものの、物価上昇や競争を受けた価格対応で計画を下回る見通しだ。販売費及び一般管理費は計画を上回る削減を見込むが、売上総利益の不足を補うには至らない。
中間期の数字が収益の圧迫を示している。2026年8月までの6カ月間の営業収益は14.0%増の5448億円。2026年3月にマックスバリュ関東、ダイエーの関東事業、イオンマーケットから発足したイオンフードスタイルが寄与した。それでもUSMHの営業損益は32億8000万円の赤字となり、前年同期は1億6800万円の黒字だった。純損失は46億5000万円で、前年同期は12億1000万円の損失だった。売上総利益は13.6%増えたが、販売費及び一般管理費は16.3%増えた。同社は、ナフサなど石油製品に絡む資材費の上昇、価格・販促施策の強化、労務費の上昇、改装費用を要因に挙げている。
決算補足説明資料は客足の弱さを示している。上期の既存店売上高は前年同期の100.1%で、客数は100.0%、客単価は100.0%だった。既存店売上高は6月、7月、8月のいずれも100%を下回り、客数は前年同月の98.1%、99.0%、98.6%だった。カスミの客数は上期が97.5%、8月は94.8%だった。
単体ベースでは、イオンフードスタイルが営業収益871億円で営業損失27億2000万円、カスミが営業損失6億7500万円だった。マルエツは営業利益11億2000万円、いなげやは2億円だった。
減損と構造改革の費用
純損失80億円の予想は、営業利益10億円、経常利益8億円の予想を下回る。お知らせはこの差を特別損失によるものとしている。業績悪化に伴う店舗の減損に加え、次年度以降の構造改革に向けた店舗閉鎖損と資産除却損である。これらの金額は示していない。上期の特別損失は12億5000万円で、前年同期の2億9000万円から増えた。内訳は、統合関連費用4億7600万円、店舗閉鎖損失引当金繰入額3億2500万円、減損損失1億8100万円、店舗閉鎖損失1億7400万円、本社移転費用8600万円だった。
貸借対照表は大きな負担なく損失を吸収した。自己資本比率は8月末が49.7%で、2月末は52.9%だった。USMHは配当予想を据え置き、中間配当は8円、年間配当は16円とした。中間決算短信は公認会計士または監査法人のレビューの対象外で、同社は、業績予想は現時点で入手可能な情報に基づいており、実際の業績は異なる可能性があるとしている。
これは一企業グループの数値であり、日本の家計消費を測る指標ではない。予想の損失は見通しで、中間期の損失は報告された実績である。修正のお知らせは、通期予想に織り込んだ店舗閉鎖損と資産除却損の金額を示していない。
