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リコー、社外取締役に戦略レビューを委ねる ポートフォリオと資本配分も対象

リコーの社外役員8人が年度下期を通じて収益構造、事業ポートフォリオ、資本配分を検証し、具体的な施策は未決定とする取締役会に答申する

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月6日3分で読めるリコー7752
ポートフォリオの駒と資本配分の矢印を仕分けする、テーブルを囲んだ8脚の椅子の俯瞰図。取締役会レベルの戦略レビューを表現

リコー(7752)の取締役会は2026年10月6日、独立社外取締役が主導する「ストラテジック・レビュー」の実施を決議し、検討する選択肢には「現状の延長線上ではないリコーの姿」も含まれると投資家に伝えた。通知は、具体的な施策や方向性は決定していないとしている。

取締役会が挙げる課題

通知は、取締役会が最重要課題と位置づける事項を列挙している。第21次中期経営戦略の主要目標を含む、中期経営戦略(計画)の財務目標の未達が続いていること、株価純資産倍率が長期間1倍を下回っていること、自己資本利益率が株主の期待する資本コストを継続的に下回っていること、ワークプレイスサービスなど成長領域の収益性が低いこと、通知が現在の主な収益源とするオフィス・プリンティングの収益力が低下していることだ。

リコーによると、4月以降、経営機構、執行体制、執行役員制度をすでに改革し、社長執行役員・CEOを含む執行役員の評価を厳格化し、ROEに連動した報酬インセンティブを導入した。通知に引用された取締役会自身の実効性評価は、時間軸を定めた「より踏み込んだ議論と意思決定」が必要だとし、現状の収益性に関する根源的な真因分析も求めた。

レビューの体制

レビューは、リコーの社外役員全員、すなわち独立社外取締役5人と社外監査役3人で構成するストラテジック・レビュー・プロジェクト・チームが担う。10月6日の初会合で、独立社外取締役が、指名委員長を務める筆頭社外取締役を座長に選んだ。社外監査役は、取締役が中長期の企業価値向上に向けて適切に対応しているかを確認し、助言する。コーポレート・セクレタリーが全体の運営を統括し、取締役会室が事務局を務める。

チームの構成員は、検討の進み方に応じて変更・追加される場合がある。社長執行役員・CEOはチームの要請に応じて参加し、ほかの執行側の幹部はテーマごとに加わる。執行部門は必要な情報を提供し、チームが答申して取締役会が決定した戦略は必ず実行するとコミットしている。チームは外部アドバイザーを起用することもあるが、通知は具体名を挙げていない。

対象範囲と日程

チームは主要課題を整理し、優先順位をつけて迅速に検討する。当面は、収益構造、経営戦略、事業ポートフォリオ、資本政策、資本配分、エクイティ・ストーリーを点検する方針だ。エクイティ・ストーリーとは、リコーが資本市場に対して成長戦略と価値創造を説明する内容を指す。

チームは取締役会に答申し、取締役会が審議して対策を決定したうえで、実行を監督・モニタリングする。このためレビューは答申の位置づけで、決定を下すのはプロジェクトチームではなく取締役会だ。

リコーは年度下期にレビューへ集中的に取り組み、進捗に応じて株主・投資家との対話を行い、開示すべき事項があれば適時に開示するとしている。これとは別に、6月の第126回定時株主総会の議決権行使結果の分析と対応を10月末までに開示する予定だ。通知はレビューの終了時期を示していない。