みずほ銀行は楽天銀行(5838)の普通株式2355万9673株を保有し、保有割合は発行済み株式4億540万5896株の5.81%となった。2026年10月8日に関東財務局へ提出された大量保有報告書で明らかになった。報告義務の発生日は10月1日。直前の報告書に記載された保有割合はない。
株式取得の経緯
この株式は、すでに報じた取引によるもの。楽天銀行による楽天カード買収に関する過去の記事10月1日、楽天銀行を株式交付親会社、楽天カードを株式交付子会社、みずほ銀行を譲渡人とする株式交付が行われた。みずほ銀行は楽天銀行のA種優先株式2355万9673株を受け取り、同日、この株式について取得請求権を行使して同数の普通株式を取得した。報告書はA種種類株式を取得請求権行使による処分として記載している。
報告書では取得資金はゼロとされている。自己資金も借入金もなく、「その他」も株式交付と取得請求権行使の説明だけだ。ただ、この数字は何も対価の移動がなかったことを意味しない。報告書には優先株式の発行価格も株式交付の条件も記載されていない。
ガバナンス上の権利と制約
みずほ銀行は保有目的を、グループ戦略の一環としての保有と「重要提案行為」としている。2026年5月20日付の資本業務提携契約書に基づき、一定数以上の楽天銀行株式を保有する限り、楽天銀行の子会社である楽天カードの社外取締役1名を指名する権利を持つ。報告書にこの株数の基準は記載されていない。みずほ銀行は楽天銀行に対し、候補者の指名や社外取締役の解任を通知することがあり、候補者を指名する予定だとしている。この権利は楽天銀行ではなく楽天カードの取締役の席に関するものだ。
同じ契約書にはみずほ銀行への制約もある。楽天銀行の事前の書面による承諾がなければ、保有する楽天銀行株式を譲渡できない。売却を希望する場合は楽天銀行に通知し、楽天銀行が指定した者と優先的に協議しなければならない。また、楽天銀行の事前の承諾なく、直接・間接を問わず楽天銀行株式を追加で取得しないこと、取得に向けて第三者と協議しないことも約している。
もう1人の提出者と別の保有
この報告書は2者による連名の提出だ。アセットマネジメントOneは投資信託または投資一任契約に基づき、普通株式279万4200株(0.69%)を保有する。取得資金は顧客資産の13億5000万円で、顧客資産は決算時に時価で簿価が評価替えされるため、当初の取得資金と異なる場合があると注記している。この保有はみずほ銀行の提携上の権利とは別で、報告書上、取締役の指名権は与えられていない。
報告書は両者の保有を合計2635万3873株(6.50%)としている。提携契約の条件に結びつくのは、みずほ銀行単独の5.81%だ。
