ハリマ化成グループ(4410)は2026年10月7日の取締役会で、ニュージーランドのパインケミカル事業を手がける子会社LAWTER (N.Z.) Limitedの事業から撤退することを決議した。約28億円の特別損失を見込む。概算の見積もりで、今後さらに精査するとしている。
撤退の理由
同子会社の所在地はマウントマウンガヌイ。テレピン誘導体(香料原料)、トール脂肪酸、トールロジンなどを製造販売している。ハリマ化成グループのパインケミカル事業の海外部門であるローターのオセアニア地区拠点だ。
同社は要因として、アジアなど輸出市場での価格競争の激化、ニュージーランドでの製造コストの高騰、原料調達の不安定化の3点を挙げる。過去数年間、経営改善策に取り組んだが十分な効果が得られず、今後も厳しい経営環境が続く見通しだという。業績回復は難しいと判断した。
ハリマ化成グループは同子会社に間接出資で97.68%を出資している。両社の間に人的関係や取引関係はないとしている。
3年連続の営業損失
売上高は約2000万米ドルで横ばいだったが、2025年12月期までの各期で営業損失を計上した。
| 年 | 売上高 | 営業損失 |
|---|---|---|
| 2023 | 19.9 | -6.3 |
| 2024 | 20.0 | -2.5 |
| 2025 | 20.9 | -3.9 |
2025年期末の同子会社の純資産は70万米ドル、総資産は3960万米ドル。資本金は2340万米ドル。
日程と費用
生産は2027年6月30日に停止する予定。その後、ハリマ化成グループの物流拠点として一時活用したうえで、2028年5月に工場を閉鎖する計画だ。いずれの日付も予定で、撤退自体も取締役会の決議であり、完了した事象ではない。
約28億円の特別損失の見積もりには、固定資産等の減損損失と事業撤退に伴う一時的費用が含まれる。2027年3月期第3四半期に計上する見込み。今後さらに影響を精査し、開示が必要な事項があれば発表するとしている。
同じ第3四半期には、2026年7月10日に開示したSunPine AB社株式の売却益約37億円も計上する予定。同社はこの売却益を別に示しており、撤退に伴う損失とは相殺していない。
臨時報告書には、同工場の従業員数や、生産停止後の生産・顧客への供給をどう扱うかは記載されていない。
