東証・名証上場の樹脂部品メーカー、クラスターテクノロジー(4240)は、セイコーエプソンに新株99万6677株を1株301円で発行し、総額3億円を調達する。10月9日の取締役会で決めた。払込期日は10月27日で、有価証券届出書の効力発生が条件となるため、エプソンはまだ株式を保有していない。
持ち分と希薄化
払込後、エプソンの議決権比率は14.91%となり、筆頭株主になる。既存株主の希薄化率は株式数で17.51%、議決権で17.52%。発行価格は10月8日の終値と同じで、直近6カ月平均の335円に対し10.15%のディスカウントとなる。クラスターテクノロジーは、エプソンによる役員派遣の予定はないとしている。
資金の使途
同社は発行諸費用を385万円と見積もっており、差引手取額は2億9610万円となる。使途の予定は次の通り。
- 1億7800万円は、エプソン向け供給量の増加見込みに対応した生産能力強化のための工場の増改築と設備増強に充てる。時期は2026年12月~2027年12月。
- 5900万円は、エプソンが貸与予定の外観検査装置を設置するための工場の増築と、電気工事、エリア囲い工事に充てる。時期は2026年12月~2027年7月。
- 5900万円は、インクジェットプリントヘッド関連部品や次世代材料の開発などの共同開発に充てる。時期は2026年10月~2031年8月。
届出書によると、工場工事の具体的な内容は検討中。使うまでは銀行預金で管理する。2027年3月期業績への影響額は未定としている。
エプソン側
エプソンはすでにクラスターテクノロジーの樹脂製品の主要取引先。クラスターテクノロジーの有価証券届出書は、エプソンが出資や共同開発に3年間で約50億円の投資を計画し、インクジェット事業を成長領域に位置づけていると記している。届出書には、保証された発注数量の記載はない。
