イオンフィナンシャルサービス(8570)の2026年8月31日までの6カ月間は、収益が11.9%増となったが、営業利益は11.0%減った。中間決算によると、営業収益は3112億円、営業利益は252億円。経常利益は260億円で、こちらも11.0%減だった。
同社が挙げる要因
同社は利益を圧迫した要因として2点を挙げる。国内の政策金利上昇に伴う預金金利などの金融費用の増加と、クレジットカード基幹システムの更改に係る一時費用だ。更改は2026年6月に完了し、システムは安定稼働していると同社は説明している。金融費用は403億円で、前年同期は277億円だった。決算資料にはシステム更改費用の規模の記載がなく、二つの要因の内訳は開示されていない。
イオン銀行の預金残高は5兆4200億円で、期首より485億円減った。同社は預金獲得競争が激化していると説明している。
国内は減益、海外は底堅く推移
減益は国内セグメントが主導した。国内の営業収益は9.6%増の1813億円だったが、セグメント営業利益は36.9%減の60億円だった。リテールの利益は35.2%減、ソリューションは48.4%減。同社によると、リテールの営業収益はショッピングリボ手数料率の引き上げとローン利息の増加で押し上げられた一方、銀行の預金利息が利益の重荷となった。ソリューションでは、カードシステム更改に伴う費用を挙げている。
海外の営業収益は14.2%増の1310億円、セグメント利益は2.2%増の192億円とわずかに増えた。このうちメコン圏は18.3%減で、同社はカンボジアでの与信関連費用の増加が一因とする。中華圏とマレー圏の利益は20.3%増、14.0%増だった。
| セグメント | 営業収益 | 営業収益増減率 | 営業利益 | 営業利益増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 国内リテール | 1347億円 | +9.9% | 31億円 | -35.2% |
| 国内ソリューション | 1027億円 | +7.7% | 33億円 | -48.4% |
| 国内計 | 1813億円 | +9.6% | 60億円 | -36.9% |
| 海外・中華圏 | 200億円 | +16.4% | 64億円 | +20.3% |
| 海外・メコン圏 | 517億円 | +4.8% | 65億円 | -18.3% |
| 海外・マレー圏 | 594億円 | +23.0% | 63億円 | +14.0% |
| 海外計 | 1310億円 | +14.2% | 192億円 | +2.2% |
純利益と包括利益で動きが分かれる
親会社株主に帰属する利益は14.9%増の101億円だった。前年同期には子会社株式売却損95億円と減損損失28億円を計上していたが、今期の減損損失は5億円で、子会社株式売却損の記載はなかった。
未実現の変動も含む包括利益は83億円の赤字となり、前年同期は95億円の黒字だった。その他の包括利益では、その他有価証券評価差額金が428億円減少し、繰延ヘッジ損益の204億円の増加が一部を相殺した。純資産は6067億円に減り、前期末より185億円少ない。
業績予想は据え置き
同社は2026年4月8日に公表した通期予想を変更しなかった。営業収益は6000億円、営業利益は450億円(25.8%減)、純利益は150億円(28.9%減)を見込む。中間配当は1株25円で、期末配当は28円を予想する。
