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大阪有機化学工業、遊佐新工場の投資額を約200億円に倍増 完成は2029年に延期

大阪有機化学工業が山形県の半導体材料新工場への投資額を約200億円と、12月公表の2倍に引き上げた。コスト上昇と導入設備の見直しを受け、着工は2027年、完成は2029年に延期する

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月9日2分で読める大阪有機化学工業4187
反応器、蒸留塔、配管、クレーンを備えた建設中の化学工場のイラスト

大阪有機化学工業(4187)は、山形県遊佐町に建設する半導体関連材料の新工場の設備投資額を、約100億円から約200億円へと2倍に引き上げ、スケジュールを1年遅らせる。2026年10月9日の取締役会で、2025年12月22日に公表した計画の一部変更を決議した。

変更の内容

同社は着工を2027年、完成を2029年とする見通しに改めた。従来計画は2026年着工、2028年完成だった。対象商品の半導体関連材料と、山形県飽海郡遊佐町という立地は変わらない。

投資額が膨らむ2つの理由

同社は理由を2つ挙げている。1つは建設資材と設備機器の価格上昇。もう1つは、直近の需要シミュレーションに基づき、生産能力の拡充と高純度化技術の向上を目的に導入設備の内容を見直したことだ。この結果、投資予定額が当初計画を上回る見込みとなった。同社は、増加分を2つの要因に振り分けては示していない。

スケジュールの変更も関連した理由による。同社は、導入設備の内容が変わったため工事スケジュールを見直したとしている。

同社が建設する理由

同社は、AIや高性能デバイスの進展で半導体市場は今後も成長が見込まれ、微細化・高集積化に対応する材料には安定供給が必要だとしている。新工場は、2024年11月期から2030年11月期を対象とする中期経営計画「Progress & Development 2030」に位置づけられている。同社はこの計画のもとで、中量実験室を建設し、約80億円を投じた生産設備を稼働させたとしている。

新工場は、生産能力の拡充と高純度化技術の向上を図り、先端半導体用材料の市場シェア拡大を目指すものだ。同社はまた、金沢工場と酒田工場での生産により、BCP(事業継続計画)に備える2拠点生産体制になるとしている。

業績への影響

新工場は2029年の完成予定のため、同社は当期の連結業績への影響は軽微としている。工場建設の計画自体は維持しており、今回の変更で着工は2027年とされたが、増強する生産能力の数値は示していない。