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楽天グループ、3600億円債のうち2656億円を2月償還のドル建て債返済に充当

楽天グループは第26回債の手取金のうち2656億円を、2027年2月が償還期限の米ドル建て社債の償還に充てる計画。400億円の第27回債は、全額をフィンテック事業再編に伴い支出した資金に充当する。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月16日3分で読める楽天グループ4755
大小2つの社債が、償還カレンダーと手元資金をためる容器に流れ込む様子を示した抽象図

楽天グループ(4755)は2026年10月16日、円建て無担保社債2本の発行登録追補書類を提出した。利率は同じ年4.370%だが、規模、時期、資金使途が異なる。第26回債は3600億円で、償還期限は2032年4月28日。第27回債は400億円で、償還期限は2032年4月22日。いずれも払込みは完了しておらず、払込期日は第26回債が10月29日、第27回債が10月22日。Tokyo Briefの過去の記事も閲覧できる。

第26回債:大半は借り換え資金

第26回債の追補書類は、発行諸費用を概算54億円、差引手取額を約3546億円と見込む。楽天グループはこのうち2656億円を、2027年2月15日に償還期限を迎える米ドル建て無担保社債の償還資金に充てる計画。100億円は、2027年6月25日に償還期限を迎える第9回無担保社債の償還資金に充てる。

残額は、すでに支出した手元資金に充当する予定。楽天グループは2026年9月30日、フィンテック事業再編の準備行為を実施した。再編の対象外となる事業の移管(カード子会社からの決済子会社株式の取得、カード事業の関連会社からの不動産関連事業の取得、倉庫会社の株式の取得)と、証券持ち株会社の第三者割当による新株式発行に伴う株式の取得である。追補書類は、第26回債の残りの手取金がこれらの使途にどう配分されるかを記していない。

書類によると、同債は担保も保証も付かない無担保債で、担保提供制限条項が付く。楽天グループが国内の他の社債に担保を設定する場合、第26回債にも同順位の担保を設定する。社債管理者はみずほ銀行。日本格付研究所は2026年10月16日付でシングルAマイナスの格付けを付与した。

第27回債:全額が再編関連の手元資金向け

第27回債は、発行諸費用の概算2億600万円を差し引いた手取額が約398億円。書類はこの全額を、同じ再編関連で減少した手元資金に充てるとしている。第26回債と異なり社債管理者は置かず、社債権者が自ら社債を管理する。担保付社債への切り換えを楽天グループに認める条項はなく、日本格付研究所から同じ格付けを得ている。

第26回債と第27回債の概要
手取額は各追補書類の記載に基づく、発行諸費用控除後の概算額。
項目第26回債第27回債
発行額3600億円400億円
利率年4.370%年4.370%
利払日4月29日・10月29日4月22日・10月22日
償還期限2032年4月28日2032年4月22日
申込期間2026年10月19日〜28日2026年10月16日
払込期日2026年10月29日2026年10月22日
各社債の金額100万円1億円
差引手取概算額3546億円398億円
社債管理者みずほ銀行設置なし

両債とも、引受会社が全額を買取引受で販売する。大和証券が両債の主幹事で、引受額は第26回債が1550億円、第27回債が126億円。グループの金融会社である楽天証券も第26回債の引受会社に入っており、引受額は600億円。

発行の権限と残りの枠

2本の追補書類はいずれも、2026年9月18日に提出され、9月30日に効力が発生した発行登録の下にある。有効期限は2028年9月29日、上限は6000億円。各追補書類とも、第26回債の払込みが完了していないため、残額は6000億円全額と記載している。第27回債の書類に添付された2026年7月31日の取締役会決議は、2026年9月1日から2027年8月31日までの期間に、利率5.0%以下、償還期限6年以内の国内無担保社債を4500億円を上限に発行することを承認した。資金使途として運転資金、投融資資金、既存債務の借り換え資金を認め、最終的な条件はヴァイス・グループ・チーフ・ファイナンシャル・オフィサーに一任している。

4.370%は額面で発行する社債の利率であり、利回りではない。手取金の使途は予定であり、償還が完了したわけではない。