BASE(東証グロース:4477)の筆頭株主で、職業を会社社長と記載する個人の保有割合が、前回報告時点の26.89%から28.36%に上昇した。10月21日に財務省関東財務局へ提出された大量保有報告書の変更報告書(No.12)には、株主総会で議決権を行使しない従来の方針を改める理由も記されている。前回の保有状況については過去のTokyo Briefの記事を参照。
保有比率と買い増しの経緯
報告書によると、報告義務発生日の10月14日時点で、発行済株式総数1億1793万7657株に対し保有株式数は3344万5186株となった。変更報告書を提出した事由は、株券等保有割合が1%以上増加したこととされている。
報告書には、10月2日から10月14日にかけて市場内で計5回、1回あたり62万7000株から328万8000株を取得したことが記録されている。
| 日付 | 取得株数 | 発行済株式総数に対する割合(%) |
|---|---|---|
| 10月2日 | 3,288,000 | 2.79 |
| 10月5日 | 1,412,000 | 1.20 |
| 10月7日 | 627,000 | 0.53 |
| 10月9日 | 2,175,000 | 1.84 |
| 10月14日 | 1,727,000 | 1.46 |
報告書に記載された取得資金は、今回の5回の買い付け分ではなく保有株全体に対するもので、自己資金が31億1000万円、立花証券からの信用取引による資金が105億2000万円、取得資金の合計は136億3000万円となっている。また、立花証券を通じた信用取引でBASE株2581万1700株を買い建てているという。報告書に取得単価の記載はない。
BASE取締役会への要求
この株主は、1年間にわたる友好的エンゲージメントを経た結果、BASEの経営判断の体制と取締役会による監督の在り方に改善が必要との認識に至ったとしている。2025年8月29日にBASEと締結した秘密保持契約は、2度の延長を経て2026年8月28日に終了した。
同株主は、取締役の業務執行の適法性と適正性を確保するための内部統制の実効性に疑義があるとしている。問題点として、株主対応に関する意思決定、情報管理や説明内容の正確性を確認する仕組み、問題を把握し是正する仕組みの3つを挙げた。これらは報告書の保有目的欄に記された同株主自身の評価である。
同株主は、議決権を行使しない従来の方針を改める。各取締役の判断や説明、監督の実績を評価し、その結果に基づいて個別の取締役選任議案に反対する可能性があるとしている。
公開買付けと30%目標、買収防衛策への対応
合同会社のSBINMが2026年8月31日に開始したBASE普通株式に対する公開買付けの終了後、この株主はBASEに指名委員会等設置会社への移行を提案する予定だ。株主提案権の行使という形をとらない可能性もあるとしている。一方、SBIホールディングスとBASEが2026年8月28日に締結した資本業務提携については引き続き賛同しており、取締役会の監督機能強化を求める自身の動きと両立するとの見方を示している。
また、議決権ベースで30%超の取得を目指すとしている。実際に30%以上を取得する場合は、公開買付規制やその他の関係法令を遵守した方法で行うという。いつ、どのような方法で30%を超えるかについて報告書に明記はない。
買収防衛策や第三者割当増資については個別に検討する。法令違反や著しい不公正といった差止事由があると判断した場合には、仮処分の申立てなど法的措置を講じる可能性があるとしている。
