2026年10月19日に提出された大量保有の変更報告書(No.11)によると、ECプラットフォームを運営するBASEの筆頭株主は、保有割合を24.52%から26.89%に引き上げた。保有株数は3171万8186株で、保有割合は報告義務発生日の10月9日時点の発行済株式総数1億1793万7657株を基準に算出されている。保有割合が1ポイント以上上昇したことで提出義務が生じた。 Tokyo Briefの過去の記事
10月に市場内で4回取得
変更報告書には、普通株式の市場内での取得が4回記載されている。内訳は10月2日に328万8000株、10月5日に141万2000株、10月7日に62万7000株、10月9日に217万5000株で、取得単価の記載はない。
変更報告書の取得資金の項目によると、保有株式の取得資金合計は129億5000万円。内訳は自己資金が31億1000万円、立花証券との信用取引によるものが98億4000万円となっている。借入金の欄は空欄で、取得資金と10月の4回の取得との個別の紐付けはなされていない。また、同氏は立花証券との信用取引でBASE株2408万4700株を買い建てている。
今後の方針
同株主によると、1年間にわたる友好的エンゲージメントは望んだ結果を得られずに終了した。2025年8月29日にBASEと締結した秘密保持契約は2回延長された後、2026年8月28日に終了した。同氏は現在、株主対応の意思決定や、情報管理および正確性を確認する仕組み、問題を把握し是正する仕組みを挙げ、取締役の業務執行の適法性と適正性を確保するための内部統制の実効性に疑義があるとしている。これらは同氏自身の主張であり、変更報告書では確認された事実としては示されていない。
同氏は、議決権を行使しないとしていた従来の方針を撤回する。各取締役の判断や説明、監督の実績を評価し、個別の取締役選任議案に反対する場合があるとしている。
SBINMが2026年8月31日に開始したBASE普通株式に対する公開買付けの終了後、同氏はBASEに対し、取締役会の構成の変更、具体的には指名委員会等設置会社への移行を提案する予定だ。変更報告書によると、正式な株主提案の形をとらない場合がある。
条件付きで30%超を目指す
同氏は、議決権行使とエンゲージメントの実効性を高めるため、議決権ベースで30%超の取得を目指すとしている。実際に議決権ベースで30%以上を取得する場合には、金融商品取引法の公開買付規制その他の法令を遵守して行うとしているが、変更報告書に具体的な方法や時期の記載はない。現在の26.89%は株式数ベースの保有割合であり、議決権ベースの目標とは算出基準が異なる。
同氏は、SBIホールディングスとBASEが2026年8月28日に締結した資本業務提携契約について、BASEの企業価値向上に資するとして引き続き賛同している。この賛同は、取締役会の監督機能の改善を求めて議決権を行使することと両立するとしている。
また、買収防衛策や第三者割当増資については個別に検討し、差止事由があると判断した場合やその他必要と判断した場合には、仮処分の申立てその他の法的措置を講じるとしている。変更報告書には、BASEがいずれかを提案したとの記載はない。
