10月14日付のお知らせによると、Kamgras 1株式会社はカカクコム(2371)の普通株式に対する公開買付けの価格を1円引き上げて3682円とし、公開買付期間を10月28日まで延長した。決済の開始日は10月21日から11月5日に変わった。Tokyo Briefのこれまでの関連報道
買付条件の変更点
買付けは2026年5月13日に始まった。Kamgrasは、引き下げた条件はなく、1株3681円から3682円へ1円引き上げただけだと説明し、10月14日に公開買付届出書の訂正届出書を提出した。法令上、公開買付期間は提出日から起算して10営業日を経過した日までとする必要があり、新しい終了日は10月28日、期間の合計は従来の105営業日から115営業日になる。
| 項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| 普通株式1株当たりの価格 | ¥3,681 | ¥3,682 |
| 公開買付期間の終了日 | 10月14日(105営業日) | 10月28日(115営業日) |
| 決済開始日 | 10月21日 | 11月5日 |
買付けは新株予約権も対象とする。対象となる11回号の新株予約権(第8回、第10回、第11回、第13回から第20回まで)の価格は、いずれも1個につき1円のままだ。
対抗提案に対するKamgrasの主張
お知らせはKamgras自身の文書であり、対抗提案者への批判もKamgrasの見解である。Kamgrasは、対抗提案者が事前公表している買付価格3597円の公開買付けは、Kamgrasの公開買付けが続く限り、開始に至る現実的な道筋がないとしている。
主張の筋立ては次のとおり。Kamgrasとカカクコムが5月12日に結んだ公開買付契約では、カカクコムが対抗する公開買付けに賛同し、株主に応募を推奨できるのは、対抗側の価格がKamgrasの価格以上の場合に限られる。Kamgrasは、この基準は対抗提案者が9月16日にプレスリリースを出した時点の3680円から、現在は3682円になったとしている。また、対抗提案者は開始に必要な規制上の手続きを完了しているにもかかわらず、開始時期を2026年9月中旬から「未定」に変更したとも主張している。
Kamgrasは、対抗提案者がKDDIとの不応募合意の成立を条件とした3720円の価格についても、第2の主張をしている。KDDIの契約では、対抗提案者の価格がKamgrasの価格を2%上回る水準以上であることが必要で、その水準は前回の変更後の3755円から3756円になったという。この解釈では、3597円も3720円も要件を満たさない。Kamgrasは対抗提案者の姿勢を真摯でなく、株主の利益に反するものだとし、予告公開買付けに関する金融庁のQ&Aを引用している。これらはKamgrasの主張であり、お知らせに対抗提案者の反論は記載されていない。
株主の応募判断は未了
Kamgrasは、Oasisと公開買付けへの応募について複数回協議し、9月29日の条件変更後も協議を続けているが、決定した事実はないとしている。お知らせには、応募された株式数の記載はない。
株主にとっての現実的な選択肢は、引き続き目の前にある二つだ。10月28日に終了し11月5日から決済が始まる3682円の買付けと、Kamgrasが開始日が決まっていないとする対抗提案である。
