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東京製鐵、中間期は35億円の営業赤字に転落 資産売却益で最終黒字は確保

東京製鐵の9月中間期は売上高が12.3%増えたものの35億4300万円の営業赤字となった。特別利益61億8400万円の計上で中間純利益23億8900万円を確保し、経営陣は価格改定の浸透による通期営業黒字化を見込む。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月23日3分で読める東京製鐵5423
圧縮された鉄スクラップや溶鋼鍋、完成したコイルが並ぶ製鉄所の風景と、営業損失と一時的利益を対比したシンプルな棒グラフ

東京製鐵(5423)の2026年9月中間期は、販売数量と販売単価がともに伸びたものの営業損益は赤字となった。非連結の中間決算短信によると、売上高は前年同期比12.3%増の1504億2200万円、営業損益は35億4300万円の赤字(前年同期は60億4500万円の黒字)だった。

東京製鐵の中間決算(非連結)
9月30日までの6カ月間。単位は百万円(報告ベース)、マイナスは損失
項目2026年4〜9月2025年4〜9月
売上高150,422133,894
営業利益(損失)-3,5436,045
経常利益(損失)-2,9496,983
中間純利益2,3894,568

利益率悪化の要因

売上総利益は184億8100万円から94億2100万円に減少した。売上原価が1154億1300万円から1410億100万円に膨らんだほか、販売費及び一般管理費も124億3600万円から129億6500万円へ小幅に増えた。数量と単価はいずれも改善し、合計販売数量は143万2000トンに対し152万8000トン、平均単価は1トン当たり9万3400円に対し9万8400円だった。鋼材輸出は、前年同期の数量19万9000トン・単価1トン当たり8万4000円に対し、26万6000トン・10万400円となった。

7〜9月期について同社は、出荷単価が想定通り上昇した上、主原料である鉄スクラップの購入価格が想定を下回ったと説明。その結果、営業利益が計画に比べ改善したとしている。決算短信には計画値の記載はない。

資産売却で最終黒字を確保

経常損益は29億4900万円の赤字(前年同期は69億8300万円の黒字)だった。一方、特別利益61億8400万円を計上したことで、税引前中間純利益は29億6800万円の黒字を確保した。損益計算書には、投資有価証券売却益51億9000万円(前年同期は計上なし)と固定資産売却益9億9300万円が計上されている。特別損失は2億6600万円だった。中間純利益は45億6800万円から47.7%減の23億8900万円、1株当たりでは23円46銭となった。同社は資産売却を進めた結果、中間純利益が計画に比べ改善したとしている。売却した有価証券の銘柄は決算短信に明記されていない。

業績回復の鍵を握る価格改定

経営陣は、実施した価格改定が製品出荷単価に順次反映されていくとして、通期では営業黒字を見込む。また、生産単位当たりの原材料使用量の削減など、一層のコスト削減に取り組む方針も示した。通期業績予想は10月16日に修正されており、決算短信でもその旨が記載されている。修正後の通期予想は、売上高3260億円(前期比21.6%増)、営業利益10億円(同86.2%減)、経常利益20億円、当期純利益70億円(同39.4%減)。なお同社は、実際の業績は鉄スクラップ価格や鋼材市況などにより大きく変動する可能性があると注意を促している。業績予想の修正に関する詳細は、過去のTokyo Briefの記事を参照。

財務状況と株主還元

自己資本比率は3月31日時点の75.8%から78.6%に上昇した。現金及び預金は634億7000万円から414億1000万円に減少し、商品及び製品ならびに原材料及び貯蔵品の在庫はいずれも増加した。5月1日から9月30日にかけて自己株式150万株を取得し、自己株式は25億9100万円増加した。中間配当は前年同期の25円に対し20円、通期配当予想は前期の50円に対し40円で、直近に公表された予想から据え置いた。中間決算短信は、公認会計士または監査法人のレビューの対象外としている。