片山財務相は10月20日、本人確認書類の画像データを含む漏洩した顧客情報が、なりすましによる借入れや銀行口座の開設に使われた事例は政府として把握していないと述べた。その上で、振込やインターネットバンキングを悪用した特殊詐欺は既に増えており、相次ぐ情報漏洩がその拡大につながらないか注視していると語った。
金融庁が銀行に求めた対応
金融庁は10月9日、金融機関に対して注意喚起を出した。取引時の本人確認について、片山氏が不正対策として極めて効果が高いと説明したICチップ情報の読み取りなどによって行うよう求めている。あわせて、委託先のリスク管理を含むサイバーセキュリティの強化も金融機関に要請した。
委託先に関する要請は実際の事案を受けたものだ。片山氏によると、金融機関の委託先への不正アクセスによって金融機関が保有する個人情報が漏洩する事案が、証券会社、損保会社、生保会社の3件あった。いずれも金融機関自体に最初に侵入されたわけではなかった。会見では当該企業や委託先の社名は明らかにされていない。
G7、2027年に演習を実施へ
片山氏によると、10月15日にバンコクで開かれたG7財務相・中央銀行総裁会議ではフロンティアAIが議論された。フロンティアAIに起因する国境を越えたサイバーインシデントが発生した際にG7間で連携できるよう、2027年に机上演習を行うことで合意した。金融庁は引き続きNCOなどの関係機関と連携し、金融機関に迅速な対応を促していくという。
その他の質疑:防衛財源、支援金制度、TOPIX
防衛力強化の財源として法人税増税が検討されているとの報道について問われると、片山氏はまだ今後の話だと述べた。政府は今年中に安保三文書を改定する方針で、片山氏は現時点で具体的な財源確保の手法は決まっていないとした。
質問者が10月20日に国会で審議入りすると述べた支援金法案について、片山氏は同制度が中低所得の現役勤労者を対象としていると説明した。対象者や給付水準は、全国家計構造調査や足元の賃金データに基づく新たな推計を行った上で設定するとした。 Tokyo Briefの過去の関連記事
TOPIXの見直しについて、片山氏はJPXが10月7日に新たな構成銘柄を公表したことに言及した。指数の連続性を確保しつつ市場を広くカバーし、構成銘柄を流動性の高いものに限定する見直しだと説明した上で、時間が経過しているため市場の特定の反応は測りかねると述べた。
