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政策ウォッチ

政府、水路・保険・JOGMECの原油調達3法案を閣議決定

政府は原油調達の安定化に向け、指定水路、貨物・船舶保険契約、JOGMEC法に関する3法案を閣議決定。赤澤経産相は10月の原油調達が前年の月平均並みになる見通しを示した

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月14日3分で読める
貯蔵タンクに隣接する狭い航路を進む原油タンカーと、貨物目録に巻かれた保険のリボン

政府は10月13日の閣議で、3法案を決定した。赤澤経済産業相によると、3法案は原油など化石燃料の調達について、調達先の多角化とリスク低減により安定性を高めることを目的とする。赤澤氏は閣議後の記者会見で、中東情勢やエネルギーを巡る世界的な構造変化を踏まえ、日本のエネルギー需給構造を強靱化する必要があると述べた。

3法案の内容

赤澤氏は3法案を名称で挙げた。1本目は、原油等の安定的な輸送の確保のための指定水路の利用の合理化に関する法律案。2本目は、特定貨物保険契約及び特定船舶保険契約の履行の確保に関する特別措置法案。3本目は、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)法の一部を改正する法律案。

記者会見の概要には、3法案いずれについても規定内容、期限、予算、定義の記載はない。赤澤氏は詳細は後ほど事務方が説明すると述べた。荷主、保険会社、JOGMECに法案が何を求めるのかは、現時点の記録では確認できない。

閣議決定により法案は国会に提出される。成立ではなく、内容は国会審議で変わる可能性がある。

調達の見通し

サウジアラビアへの攻撃が相次いでいることと原油供給への影響を問われ、赤澤氏は、経産省として重大な関心を持って状況を注視していると述べた。10月も前年の月平均比で約100%の原油調達を確保できる見通しだとし、日本に必要な原油と石油製品の量は確保できているとの認識を示した。これは月内の見通しに関する大臣の発言で、確定した実績ではない。

赤澤氏は、官民が連携して石油備蓄の放出や原油の代替調達に取り組んできたとし、今後も続ける考えを示した。

地域外交

赤澤氏は10月11日、リヤドで開かれた国際エネルギー・フォーラム(IEF)閣僚会合にリモートで出席した。現地を訪れる予定だったが、リヤド空港への攻撃など情勢の変化や、国会に間に合うよう戻れなくなる恐れから、出席できなかった。中東情勢がアジアのエネルギー市場に与える影響は極めて深刻だと述べた。

赤澤氏は会合で、日本の取り組みとして、「パワー・アジア」に基づく産油国と消費国の連携促進、髙木副大臣が出席して10月8日に開かれたAZEC閣僚会合でアジアの石油備蓄強化に向けた取組計画に合意したこと、湾岸諸国との経済・エネルギー強靱化に向けた包括的な協力計画の策定に向けた検討を進めていることを説明したと述べた。

別件の浜岡原発

中部電力が浜岡原子力発電所の基準地震動を再計算する方針を示したことについて問われ、赤澤氏は、原子力の活用は安全性の確保と地域の理解が前提だと述べた。中部電力はまずガバナンスと組織風土を再構築する必要があるとした。経産省は一連の報告徴収命令に対する同社の回答を踏まえ、最大限厳格に対応を検討するという。再稼働の判断には言及しなかった。Tokyo Briefの過去の関連記事