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売れるネット広告社グループ、大規模な株式発行の総会議案は勧告的決議に 東証確認受け

売れるネット広告社グループ、10月26日の大規模第三者割当に関する株主の採決は法的拘束力がなく発行も承認しないと発表 議案が第432条の株主意思確認に当たらないと判明 実際の割当には別途手続きが必要

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月16日3分で読める売れるネット広告社グループ9235
ガラスの仕切りで封筒と隔てられた投票箱。株式の発行を承認しない採決を表す

売れるネット広告社グループ(9235)は、10月26日に開く定時株主総会の第4号議案を、法的拘束力のない勧告的決議に改めた。東証グロース上場の同社は10月16日付のTDnet開示で、同議案を承認しても第三者割当の実施を承認することにはならず、取締役会に新株や新株予約権の発行を包括的に委任することにもならないと説明した。

変更点

議案の名称は「大規模な第三者割当に係る株主意思確認の件」。当初は、大規模な第三者割当を定める東証の有価証券上場規程第432条に基づく株主の同意手続きとして付議する予定だった。同社は、東証に確認を進めた結果、この目的では議案の有効性が認められないことが分かったと説明した。

同社が示した問題の経緯は次のとおり。東証への事前相談を適切に行わないまま議案を株主総会に付議する手続きを進め、しかも発行株式数、発行価額、割当予定先などの条件が固まる前に包括的な承認を求める内容だった。同社は別の開示で、こうした包括的な意思確認が同規程の要件を満たすかどうかの検討が十分でなかったとした。これは東証との協議に関する売れるネット広告社グループ自身の説明であり、開示資料に東証側の見解は含まれていない。

今回の開示は、招集通知の2度目の訂正となる。同社は10月5日にも同じ議案の記載を訂正していた。訂正前は、株主が承認すれば取締役会が所定の範囲内で資金調達を実施できるとしていたが、訂正後はこの記載を削除した。同社は度重なる訂正について株主に謝罪した。総会の開催日時と場所に変更はない。

今後の発行に必要な手続き

同社は、採決のみで大規模な第三者割当を実施することはないとした。条件が固まった段階で希薄化率が25%以上となる場合は、経営者から一定程度独立した者から当該割当の必要性と相当性に関する意見を取得するか、その割当に関する株主総会決議で株主の意思を確認する方針。取締役会の決議と適時開示も行う予定という。

同社は、新株式や新株予約権の第三者割当による、成長投資資金の確保と財務基盤の強化を引き続き検討しているという。金額や条件は未定とし、割当先、株式数、価格は明らかにしていない。

再発防止

同社は、社内の確認体制と手続き管理に改善すべき点があったと認めた。上場規程の確認手順の明確化、東証への事前相談を要する事項の管理強化、社内関係部門や外部専門家による確認の拡充を検討しているという。具体的な再発防止策は、今回に至った経緯と原因を検証したうえで策定し、別途開示する。同社は、本件が連結業績に直接影響することはないとしている。

株主にとって、10月26日の採決は、今後の大規模な割当方針に対する意向を示すにとどまる。Tokyo Briefの過去の関連記事