トレードワークス(東証スタンダード、3997)は、同社が岩井コスモ証券に提供するインターネット取引システムの管理機能の設定不備を第三者に悪用され、同証券のネット取引顧客最大4611人の情報が漏洩した可能性があると発表した。原因は自社の管理が不十分だったことだとしている。
漏洩した情報と漏洩していない情報
トレードワークスは2026年10月14日に不正アクセスを検知し、アクセス制限などの緊急措置を講じた。10月16日時点で、情報が漏洩した可能性のある顧客は4611人。対象は氏名、メールアドレスなど。
顧客のログインには多要素認証やパスキーが設けられており、通常のログイン経路からの不正侵入は防がれたという。攻撃者はこれに代わり、システムの管理機能の一部にあった設定上の不備を悪用した。同社は、この機能を通じて顧客のパスワードが取得されたことは確認していないとしている。漏洩した可能性のある情報だけでは証券口座へのログインや取引はできず、二次被害も確認されていないという。
岩井コスモ証券はホームページで注意を呼びかけており、対象の顧客にはすでに個別に連絡した。トレードワークスは、同証券を装った不審な電話やメールに注意するよう顧客に呼びかけている。
費用の負担
トレードワークスは、損失と対応費用を全額負担する方針で、具体的な内容は関係先と協議中という。補償額は精査中。同社はサイバー保険の適用を見込んでいるが、保険の適用が確定したとは述べていない。発表文には業績への影響額は示されておらず、同社は影響を精査し、開示すべき事項が生じれば速やかに知らせるとしている。
他の取引先への点検
トレードワークスは問題が判明した当日、悪用された管理機能の利用を停止し、不正に確立された接続を無効化したうえ、攻撃元からの通信を遮断し、攻撃者の特性に応じた対策を強化した。同社のシステムを利用する他の金融機関も点検し、必要な対策を実施している。現時点で同様の事象は確認されておらず、外部の専門機関による点検も含め、確認を続けるという。
岩井コスモ証券の要請を受け、トレードワークスは脆弱性のある箇所を再点検し、同証券や外部の専門家と連携してセキュリティ管理体制の強化と再発防止に取り組む。今回の攻撃に関する情報は関係機関とも共有する。
