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証取監視委、東邦亜鉛株のインサイダー売却で課徴金53万円勧告

証券取引等監視委員会は、東邦亜鉛の元従業員が同社の亜鉛製錬事業廃止と新株発行の発表前である2024年11月に1800株を売却したとして、53万円の課徴金納付命令を勧告した

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月23日2分で読める
亜鉛インゴットの横に、取り消し線が引かれた帳簿のページと虫眼鏡が置かれ、株式売却に対する調査を示唆している。

証券取引等監視委員会(SESC)は2026年10月23日、未公表の決定事実2件を知りながら自社株を売却したとして、東邦亜鉛の元従業員に対し53万円の課徴金納付命令を発出するよう勧告した。

監視委が認定した事実関係

監視委によると、当時東邦亜鉛の従業員だった対象者は、同社の業務執行を決定する機関が亜鉛製錬事業の廃止を決定したことや、新株発行による引き受け手の募集を決定したことを職務に関して知った。いずれも法上の重要事実に当たり、監視委は法定の除外事由はなかったとしている。

監視委によると、この元従業員は両決定が2024年12月18日に公表される前の同年11月27日、自己の計算で東邦亜鉛株1800株を計144万円で売却した。

監視委は、この売却がインサイダー取引を禁じる金融商品取引法第166条第1項に違反し、課徴金規定である同法第175条第1項に該当すると判断した。

手続きの現状

監視委は金融庁設置法第20条第1項に基づき、内閣総理大臣および金融庁長官に対して課徴金納付命令の発出を求める勧告を行った。勧告は最終的な命令ではなく、公表資料には刑事事件に関する記載はない。

監視委が算定した課徴金額は53万円。別紙では同法第175条および第176条に基づく計算方法が示されており、1万円未満の端数を切り捨てている。公表資料によると、調査では取引所グループの自主規制機関である日本取引所自主規制法人からの情報を参考にしたという。

公表資料は対象者の氏名を明らかにしておらず、事実関係を争っているかどうかも記載していない。