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三光合成、米アラバマ州の成形事業を買収し米南部に拠点確保

三光合成の米子会社が、Cumberland Plastic Systemsのアラバマ州の射出成形事業(2025年の売上高4841万8000ドル)を買収する契約を締結した。11月2日に完了予定で、取得価額は非公表、業績への影響は軽微の見込み。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月23日3分で読める三光合成7888
自動車用プラスチック部品を扱う射出成形ラインと、北米の2つの工場拠点を結ぶ図のイラスト。

東証上場のプラスチック成形部品メーカーである三光合成(7888)は、これまで米インディアナ州からメキシコに展開してきた北米の生産体制に、米アラバマ州の工場を新たに加える。完全子会社のSanko Gosei Technologies USAが現地時間10月21日、アラバマ州オペライカにあるCumberland Plastic Systems, LLCの精密プラスチック射出成形事業および関連する不動産を譲り受ける契約を締結したと、10月23日付の適時開示で発表した。

譲受事業の概要

対象事業は、自動車部品向けをはじめとする精密プラスチック射出成形品の製造・販売を手掛ける。三光合成によると、電動工具メーカーなど非自動車分野の顧客基盤も有しているという。

譲受事業の2025年12月期の売上高は4841万8000ドル(同社の換算レートである1ドル=156.54円で約75億8000万円)、営業利益は137万5000ドル(約2億1500万円)だった。Cumberland Plastic Systems, LLCの2025年末時点の純資産は585万7000ドル、総資産は3495万5000ドルとなっている。

取得価額は非公表。三光合成によると、売主との秘密保持契約により開示できないとしており、価額は不動産および機械設備の第三者機関による時価評価と将来的な収益力の見積もりを考慮して決定したという。対象事業の売上高や利益は取得価額ではない。

三光合成が挙げる事業譲受の理由

同社が挙げる理由は、電動化を巡る需要動向が変化するなかでも、通商政策などを背景に米自動車メーカーの間で部品の現地調達ニーズが高まっていることだ。また、ハイブリッド車向けを含めた部品需要の拡大も見込んでいる。これらは三光合成自身の説明によるものだ。

同社は既存のインディアナ工場の増強を進めてきたほか、今後の受注に対応し、米国南部における自動車サプライチェーンへのアクセスを強化するため、同地域での拠点の新設または取得を検討していた。今回の買収により南部地域で新たな生産拠点と顧客基盤を獲得することになり、生産能力や供給体制の面でインディアナ拠点との相互補完を見込んでいる。

日程と業績への影響

事業譲受日となるクロージングは現地時間11月2日の予定。同日に子会社のアラバマ工場として稼働を開始する。取引はまだ完了していない。

三光合成によると、2027年5月期通期の連結業績に与える影響は軽微だという。また開示資料では、同社と相手先との間に資本関係、人的関係、取引関係はないとしている。相手先の持分は、一族の贈与信託2つが各49%、個人2人が各1%を保有している。

買収主体であるSanko Gosei Technologies USA(インディアナ州フォートウェイン)は2012年12月の設立で、三光合成の完全子会社。2026年5月末時点の資本金は3100万ドル、総資産は9179万7000ドルとなっている。