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サイゼリヤ、アジア増収でも減益 値上げの余地残す

サイゼリヤの日本の営業利益は19.4%増、アジアは売上高が17.1%増でも営業利益が4.2%減となり、同社はこれまで維持してきたメニュー価格を状況に応じて改定する方針を示した

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月14日2分で読めるサイゼリヤ7581
パスタと注文用のスマートフォンが置かれたレストランのテーブルと、コンベヤーと配送用ケースのある食品工場、一本の棒が下がる棒グラフ

サイゼリヤ(7581)のアジア事業は2026年8月期に売上高が17.1%増えたが、利益は減った。同事業のセグメント営業利益は4.2%減の97億円で、日本は19.4%増の60億円だった。外食チェーンの2026年10月14日付の決算短信による。

グループ業績

連結売上高は17.4%増の3015億円。営業利益は5.9%増の164億円だったが、親会社株主に帰属する純利益は1.1%減の110億円だった。営業利益率は5.4%で、前年は6.0%だった。

日本は増益、アジアは減益

日本の売上高は17.6%増の2033億円。サイゼリヤは、円安で食材とエネルギーのコスト上昇が続いたが、店内の人員体制、メニュー施策、デジタル活用で補ったとしている。

アジアは新規出店で店舗数が増え、売上高は981億円となった。それでも営業利益は減少した。決算短信は減益の理由を説明していない。主にグループ向けの食材を製造する豪州は、営業利益が130.3%増の7億4900万円だった。

実施済みの取り組み

決算に先立って実現した事業上の節目がいくつかある。顧客の携帯端末を使ったQRコード注文は、2025年12月末までに全店に導入された。2026年1月には広州で新工場が竣工し、同月に武漢の1号店を開店した。

ベトナムでは2025年10月に3号店を開店し、マレーシアの1号店は2026年6月に開店した。同月にはグランドメニューも改定した。朝食限定メニューの販売は、2026年1月に東北(福島県)、6月に北陸(新潟県)へ広げた。

価格方針と来期の見通し

サイゼリヤは、これまで食材やエネルギーのコスト上昇に対し、ソーシングやサプライチェーンの改善に取り組み、メニュー価格を据え置いて対応してきたとしている。こうした改善は続けるが、商品の品質を維持するためのメニュー価格改定は状況に応じて行う方針という。決算短信は値上げの時期も幅も示していない。

2027年8月期について、同社は売上高3337億円、営業利益212億円(29.1%増)を見込む。純利益は134億円(21.3%増)の予想だ。上期の見通しはやや慎重で、営業利益は86億円と0.6%減を見込む。これらは実績ではなく予想であり、同社は実際の結果が大きく異なる可能性があると注記している。

期末配当は1株35円で、30円から増える。来期も同額の配当を予想している。2026年11月27日の定時株主総会で株主が採決する。

海外での店舗拡大が収益につながるかが問われている。2026年8月期はそうならず、アジアは売上高を伸ばしたが、利益の増加は日本が支えた。