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PR TIMES、配当下限を自己資本の9%に 予想は1株74円30銭

PR TIMESが普通配当の下限を自己資本の2%から9%に引き上げ、2027年2月期の配当予想を1株16円80銭から74円30銭に増額。M&A枠の未使用分の少なくとも半分を原則還元する方針も示した

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月14日3分で読めるPR TIMES3922
企業の自己資本を表すブロックの大部分が株主還元として切り離され、その隣に買収用の小さな確保分のブロックが並ぶ抽象イラスト

PR TIMES(3922)は、株主への配当の下限を自己資本の2%から9%に引き上げ、2027年2月期の配当予想を1株16円80銭から74円30銭に増額した。取締役会が2026年10月14日に決議した。配当方針と資本配分に関する同社のお知らせで明らかになった。

今回の変更点

普通配当の基準である株主資本配当率(DOE)は、2027年2月期から「2%以上」を「9%以上」に引き上げる。普通配当は累進配当を原則とし、業績や財務状況に重大な変化がない限り、年間の1株当たり普通配当を維持または増額する。DOEは、年間の普通配当総額を期首と期末の連結自己資本の平均で割って算出する。

74円30銭の予想は、すべて期末配当となる。2026年4月13日に公表した前回予想は16円80銭だった。2026年2月期の配当は13円80銭で、今期はこれまで中間配当を実施していない。

2028年2月期からは中間配当を導入し、前年度の年間普通配当の約50%を目安とする。期末配当は、年間のDOE基準と累進配当を満たすよう調整する。特別配当は、翌年度以降の累進配当の基準には含めない。

45億円の投資枠と条件付きの還元

取締役会は、2026年度から2030年度までのM&A・戦略投資枠を45億円とすることも決めた。2030年度末の未使用額の50%以上を、原則として特別配当で還元するとしている。

金額と時期は確定していない。事業運営に必要な流動性、確定した投資・支払債務、法令上の分配可能額などを踏まえて判断し、決定後速やかに公表するという。支配株主と少数株主の利害の違いにも留意し、全株主の共同利益を基準にするとしている。

この枠は支出目標ではない。投資基準を満たさない案件には枠が残っていても投資せず、基準を満たす案件であれば45億円を超えて投資する可能性もあるとしている。

同社が示した背景

PR TIMESは2024年12月に、DOE2%以上とする配当方針を初めて定めた。2026年2月期の自己資本利益率(ROE)は30.0%、営業キャッシュ・フローは34億1000万円だった。中長期でROE25%以上を目指すとしている。ROEが15%を下回った場合は要因を検証して対応するほか、具体的な使途のない余剰資本については追加還元を検討する。

同社は、2024年の配当発表ではJootoを含むSaaS事業の黒字化が視野にあると説明していたとも述べた。Jootoでは十分な収益改善に至らず、2026年8月に一般提供の終了と事業撤退を決めた。一般提供の終了は2027年7月31日としている。決定に時間を要したことは経営上の課題だとしている。