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政策ウォッチ

経産省、核酸合成装置・プロセッサー・爆発物3D造形等の輸出管理改正案で意見公募

経産省の改正案は、結合機能を持たない核酸合成装置や爆発物製造用の3Dプリンティング装置、プロセッサーの新たな性能区分を輸出管理の対象に追加するもので、2026年11月18日まで意見を募集している

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月20日3分で読める
許可ゲートに並ぶ合成装置、オシロスコープ、レーザーモジュール、プロセッサーダイなどの規制対象機器のイラスト。

経済産業省は、規制対象の貨物や技術、決済手続、許可申請書類を対象とする輸出管理規則の改正案について意見公募(パブリックコメント)を開始した。受付期間は2026年10月19日から11月18日までで、同省は寄せられた意見を最終決定の参考とし、個別の回答は行わないとしている。現時点で施行されているものはない。

貨物および技術

安全保障貿易管理課の公示資料は、輸出貿易管理令に基づく貨物の改正点として4項目を挙げている。核酸の結合機能を有さない合成装置を追加し、核酸の結合のみを行う装置を削除する。爆発装置を製造するための積層造形用の装置を追加する。サンプリングオシロスコープをリアルタイムオシロスコープに変更し、水中用の照明装置を削除する。

省令案には技術的な詳細が示されている。自動化された核酸合成装置については、連続した長さが1.5キロベースを超え、かつエラー率が5%未満とする基準を、連続した長さが0.5キロベースを超えるものへと改める。また、軍用の化学製剤の原料となり得る物質のリストにテトラエチルグアニジンを追加する。

プロセッサーについては、合計処理性能(TPP)6000以上の規制を維持した上で、データセンター向けに設計されていないチップを除き、TPPが1600以上6000未満で性能密度が5.92以上の区分を追加する。通達案では、性能密度をTPPを平方ミリメートル単位の適用ダイ面積で除した値と定義している。レーザーの1区分では、単一横モードの定格出力の基準値を1000ワットから2キロワットに引き上げる。一次電池の1区分では、連続出力密度の閾値を1キログラム当たり350ワットから500ワットに変更する。

外国為替令に基づく技術については、無機繊維成型品の使用技術、伝送通信装置および簡易爆発装置対策装置の無線送信装置の使用技術、ならびに潜水艦および船舶用防音装置の使用技術を追加する。また、エアクッション船等の設計・製造技術や、簡易爆発装置を妨害する装置の使用技術も追加する。省令案では、スタビリティマージン20%以上、1段当たりの平均圧力比1.2超などの所定パラメータを満たすガスタービン軸流圧縮機の設計技術も規制対象に加える。

決済および手続

政令案では、許可や承認を得る前の支払等を禁止する規制の適用除外取引に、輸出貿易管理令第1条第3項に基づく輸出を追加する。また、外国向け仮陸揚げ貨物の定義から1項目を削除する。

再輸出のために無償輸入される貨物に関する別の告示案では、日本から輸出され国内で修理された貨物の区分を、国内で校正または検査された貨物にも拡大する。通達案ではこのほか、包括許可の取扱いや許可申請書類の案内、運用通達も改正する。

施行時期と留意点

省令案は公布から2カ月後に施行され、施行日前でも許可申請を受け付ける。施行前の行為に対する罰則は従前の例による。公示資料に公布日の記載はない。規制要件は業種区分ではなく技術仕様として規定されているため、輸出者は製品ラインへの影響を判断する前に、新旧対照表で正確なパラメータを確認する必要がある。