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KOA、営業利益予想を53.6億円から83.1億円に上方修正 AI・産業機器需要で

KOAはAI関連や自動車、産業機器向けの需要を理由に、今期の営業利益予想を従来の53億6000万円から83億1000万円に引き上げ、期末配当予想も1株当たり46円50銭に増額した

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月23日2分で読めるKOA6999
積み上げた金属インゴットで作られた階段状の棒グラフの手前に置かれたキャリアテープリール上のチップ抵抗器(原材料コストに対する部品利益の増加を表現)

KOA(6999)は2027年3月期の営業利益予想を従来の53億6000万円から55.0%増の83億1000万円に引き上げた。上期の営業利益が37億4000万円となり、7月23日時点の会社予想である25億4000万円を上回ったことを受けた。

経営陣が説明する上方修正の背景

KOAの業績予想修正の開示によると、上期売上高は中国を中心としたAI関連機器向けの伸長を主因に従来予想を上回り、前年同期比26.0%増の436億3000万円に達した。利益面では、増収効果に加え、決算修正事項の調整の差異を要因に挙げている。

通期の見通しについて、KOAは下期も自動車向けや産業機器向け、AI関連機器向けの需要が堅調に推移すると見込んでいる。第3四半期以降の期中平均為替レートは1ドル=159円を前提としており、前回予想から変更はない。

2027年3月期 通期業績予想の修正
2026年10月23日修正の会社予想(単位:10億円)。純利益は親会社株主に帰属する当期純利益で、従来予想・修正予想ともに移転補償金30億9800万円を含む。
項目前回予想修正予想増減
売上高873億円915億円+42億円(+4.8%)
営業利益53億6000万円83億1000万円+29億5000万円(+55.0%)
経常利益60億4000万円85億6000万円+25億2000万円(+41.7%)
純利益77億4000万円96億6000万円+19億2000万円(+24.8%)

決算補足資料によると、下期の予想は売上高478億7000万円、営業利益45億7000万円(上期実績は売上高436億3000万円、営業利益37億4000万円)。原材料価格の上昇影響は第2四半期の水準が続くことを前提としている。

受注動向とコスト、為替

第2四半期の受注高は286億円で、特に中国の自動車向けやAI関連機器向け、日本の産業機器向けの伸びが大きかった。KOAによると、受注の一部には顧客が供給確保を目的に行った先行発注が含まれており、実需を測る上では留意が必要となる場合がある。

コスト負担も生じている。決算補足資料が貴金属相場の高騰によるものとする原材料価格の上昇により、上期の材料費は生産数量の増加分を含め28億2000万円増加した。同社によると、増収効果に加え、為替が1ドル=160円と前年同期の146円から円安に振れたことで、コスト増を吸収して余りあった。

純利益には一時的利益を含む

修正後の通期純利益予想96億6000万円には、中国子会社の工場移転に伴う移転補償金30億9800万円が含まれている。KOAによると、この利益は従来予想に織り込み済みであり、今回の修正要因ではない。中間純利益は58億2000万円だった。

配当

KOAは期末配当予想を従来の1株当たり31円50銭から46円50銭に引き上げた。中間配当の31円50銭と合わせた年間配当予想は78円となり、従来予想の63円および2026年3月期実績の32円から増配となる。

同社は配当方針として、1株当たり年間配当金の下限を30円とし、連結配当性向30%前後を目安としている。

留意事項

KOAは、業績予想は現時点で入手可能な情報に基づいており、実際の業績は異なる可能性があると説明している。中間決算短信は監査法人のレビュー対象外。同社は10月26日に機関投資家・アナリスト向け決算説明会を予定している。