カチタス(8919)は、東武住販(3297)株1株につき現金2000円で、2026年10月14日から12月3日まで(35営業日)の公開買付けを実施する。目的は同社を完全子会社にすることだ。東武住販の取締役会は買付けに賛同し、株主に応募を推奨している。取締役7人のうち6人が賛成し、残る1人の社長は筆頭株主でもあり、決議に加わらなかった。
社長一族が応募を約束
社長(持ち株比率38.66%)、社長と子らが所有する資産管理会社(5.11%)、社長の妻(1.24%)は、保有する全株、合計45.01%を応募することで合意した。カチタスは、社長の保有株がなければ議決権の3分の2に達しないため、これが不可欠だと説明している。各応募契約には、買付価格が2000円以上に維持されることなどの条件が付いており、応募予定の株主はこれを放棄できる。
買付条件
カチタスは買付予定数の下限を177万6600株(同社の算定で65.56%)とし、上限は設けていない。応募がこれに満たない場合は一株も買い付けない。マジョリティ・オブ・マイノリティ条件は設けておらず、カチタスは、設ければ成立の確実性が下がると説明している。買付資金は自己資金とみずほ銀行からの借入れで賄い、借入条件は今後協議する。全株を買い付けた場合の費用は54億2000万円。決済は12月10日に始まる。
配当と株主優待
東武住販の取締役会は、公開買付けが成立することを条件に、2027年5月期の期末配当を行わないことを決議した。従来の予想は43円だった。前期は43円を支払った。カチタスは、買付価格はこの配当を行わないことを前提にしていると説明している。株主優待制度は2027年5月31日を基準日とする分から廃止するが、2026年5月31日を基準日とする分の優待は引き続き実施する。
公開買付け後の手続き
カチタスが議決権の90%に達した場合は、残る株主に対し株式の売渡しを請求する。達しない場合は株式併合を予定しており、臨時株主総会は2027年2月上旬の開催を目指す。応募しなかった株主には、保有株1株当たり2000円に相当する現金が交付される。スクイーズアウトが実施されれば上場廃止となる見込みだが、完了が確実なわけではない。
