日本プライムリアルティ投資法人(8955)は2026年10月16日、大手町のオフィスビル2棟、JAビルと経団連会館の共有持分を328億円で取得する契約を結んだ。決済は10月23日の予定で、現時点では契約締結の段階にとどまり、取得は完了していない。
取得する資産の内容
同投資法人が取得するのは、土地の共有持分12.1%と建物の区分所有権の共有持分22.5%。いずれのビルも全体を取得するわけではない。売り手は同投資法人の資産運用会社の株式を100%保有し、2026年6月期末時点で同投資法人の投資口の3.03%を保有する。利害関係者に当たるため同投資法人の役員会の事前承認が必要で、お知らせによると承認は得ている。
収益性
取得価格は、2026年6月30日時点の鑑定評価額361億円を下回る。開示されたNOI利回りは3.3%、減価償却費の想定値を差し引いた償却後利回りは3.0%。NOIは鑑定評価書に記載された運営純収益で、利回りはこれを取得価格で割った数値のため、投資主への利回りではなく物件の利回りである。取得資金は借入金と自己資金で、借入金の詳細は決定次第あらためて発表する。
稼働率は96.6%。賃借人が転貸するパススルー型マスターリースで、転借人は55。年間の賃料・共益費と敷金・保証金は、共有者の同意が得られていないため非開示としている。
レントギャップに着目
同投資法人が狙うのは賃料の引き上げ余地だ。補足説明資料によると、賃貸借契約はすべて定期借家で平均残存年数は2.6年。本物件のレントギャップは、2026年6月末時点のポートフォリオ平均14.9%を大幅に上回る。資料は、大手町・丸の内エリアのマーケット賃料が2024年2Q以降に27.1%上昇したと示している。数値はシービーアールイーのデータを基に資産運用会社が作成した。定期借家の再契約のタイミングでギャップの取り込みを図る方針だ。
同投資法人は、運用状況への影響は軽微とし、2026年12月期と2027年6月期の運用状況の予想は変更しないとしている。
