本文へ移動

金融プロフェッショナル向けに、日本の市場・ビジネス情報を平日夕方に配信。

無料登録
Tokyo BriefTokyo Brief 日本語版日本のビジネスニュースを、夕方に総まとめ。

政策ウォッチ

保育所の感染症指針改訂案、インフル・コロナの登園書類を医師から保護者へ

こども家庭庁の改訂案は、インフルエンザ、新型コロナ、咽頭結膜熱の登園再開書類を医師の意見書から保護者の登園届へ移行する。登園停止期間は据え置き、11月14日まで意見を募る。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月19日2分で読める
保育室の開いた窓と空気清浄機のそばに設置された、こどもの高さの手洗い場と液体石けん、間隔を空けて掛けられた個人用タオル

こども家庭庁は「保育所における感染症対策ガイドライン」の改訂案についてパブリックコメント(意見公募)を開始した。改訂案では、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、咽頭結膜熱(プール熱)の3疾患を、登園再開にあたり「医師が意見書を記入することが考えられる感染症」から、医師の診断後に「保護者が登園届を提出することが考えられる感染症」へと移行する。

書類の提出は原則として義務ではない。改訂案は、意見書や登園届の提出を一律に求めるものではないと明記している。各保育所が市区町村の支援を受けつつ、地域の医療機関や医師会、学校などと協議して提出の要否を判断する。提出を求める場合は、保護者と嘱託医に事前周知する必要があるとしている。

登園停止期間の基準は据え置き

改訂案は、提出書類の区分が変更された3疾患について、学校保健安全法に基づく出席停止期間の基準を維持している。2023年の一部改訂版では、これら3疾患はいずれも医師の意見書の対象とされていた。

提出書類の区分が変更される3つの感染症
2023年一部改訂版と2026年改訂案における提出書類の区分および改訂案が示す登園再開基準
感染症2023年ガイドライン2026年改訂案改訂案における登園再開基準
インフルエンザ医師の意見書の対象保護者の登園届の対象発症した後5日を経過し、かつ解熱した後3日を経過するまで(幼児)
新型コロナウイルス感染症医師の意見書の対象保護者の登園届の対象発症した後5日を経過し、かつ症状が軽快した後1日を経過するまで
咽頭結膜熱医師の意見書の対象保護者の登園届の対象主要症状が消退した後2日を経過するまで

同庁は今回の見直しについて、こどもの安全確保を最優先としつつ、こどもや保護者、保育所、行政機関などの負担軽減を図るためとしている。前回の全面改訂から8年が経過したことや、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの経験を踏まえたという。

改訂案で新設・拡充されたその他の項目

改訂概要によると、「換気と空調管理」および「感染症集団発生時の保育所の事業継続などに関する対策」の2項目が新設された。あわせて、個別の感染症に関する記載や写真も拡充されている。

換気については、常時稼働型の24時間換気システムや換気扇を常時稼働させるべきだとした上で、一般的な家庭用エアコンには換気機能がないと指摘している。窓を十分に開けられない場合は、窓開け換気と併せてHEPAフィルター付き空気清浄機を使用することを提案している。

集団発生時の対応では、業務を4つに分類し、保育や食事の提供と、消毒・換気や嘱託医・保健所との連携といった感染対策業務の2つを最優先に位置付けた。残る2つは、散歩や合同保育など縮小可能な業務と、延期または中止できる行事としている。

運営事業者にとって実務上のポイントとなり得る記載が他にも2点ある。改訂案では、インフルエンザやRSウイルスの迅速抗原検査など特定の検査や、治癒確認のための陰性証明を保育所が一律に求める必要はないとした。マスク着用については、2歳未満のこどもには推奨せず、2歳以上にも求めない一方、職員の着用は個人の判断に委ねている。

今後のスケジュール

意見募集期間は2026年10月16日から11月14日までで、提出は日本語に限る。同庁は2026年12月に最終的なガイドラインを通知発出・公表する予定だ。