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日本都市ファンド投資法人、17%最終減益予想も分配金3000円計画

大型総合型J-REITが2026年8月期(6カ月間)の1口当たり分配金を3012円へ小幅に引き上げ。来期は17.1%の最終減益を見込むものの、積立金の取崩しで差額を補い3000円の分配を計画する。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月21日3分で読める日本都市ファンド投資法人8953
商業施設とオフィスの複合ビルの断面図の上で、積み重なった積立金のブロックから分配金が流れ出る様子。

日本都市ファンド投資法人(8953)の2026年8月期(6カ月間)決算は小幅な減収減益となった一方、分配金は小幅に増加した。営業収益は1.1%減の515億円、当期純利益は4.3%減の227億円だった。1口当たり当期純利益が3294円から3152円に低下したのに対し、1口当たり分配金は3006円から3012円に微増した。

分配金の算定内訳

同投資法人は配当可能利益の90%超を分配する方針を掲げており、当期の配当性向は95.6%(前期は91.3%)だった。

分配金総額216億6000万円は、当期未処分利益227億円に配当積立金取崩額4億5800万円を加算し、圧縮積立金繰入額14億7000万円を控除して算出した。決算短信によると、会計処理と税務処理の不一致により生じる追加の税負担を回避するため、配当積立金の取崩しを活用している。前期も同様の計算で、配当積立金11億円を取り崩し、圧縮積立金に31億8000万円を繰り入れていた。2026年8月31日時点の貸借対照表上の残高は、圧縮積立金が67億7000万円、配当積立金が20億4000万円となっている。

営業収益に計上された不動産等売却益は51億円と、前期の66億円から減少した。一方、賃貸事業収入は449億円から458億円に増加し、支払利息は23億6000万円から26億6000万円に増えた。

業績予想では積立金取崩しへの依存度が高まる

2027年2月期(6カ月間)の業績予想は、営業収益が前期比6.2%減、当期純利益が17.1%減の188億円を見込む。1口当たり予想当期純利益は2613円だが、1口当たり分配金は3000円を計画する。差額は配当積立金取崩額3億2500万円と圧縮積立金の任意取崩額24億6000万円で補い、分配金総額を215億8000万円とする。続く2027年8月期(6カ月間)は当期純利益が12.5%増の211億円、1口当たり分配金は3050円を見込み、配当積立金3億3700万円と圧縮積立金4億5500万円を取り崩す計画だ。

業績実績と予想の概要
2026年8月期は実績、以降は同投資法人の予想。1口当たり数値の単位は円。
期間営業収益当期純利益1口当たり分配金1口当たり当期純利益
2026年8月期(6カ月・実績)515億円227億円¥3,012¥3,152
2027年2月期(6カ月・予想)483億円188億円¥3,000¥2,613
2027年8月期(6カ月・予想)515億円211億円¥3,050¥2,939

決算短信によると、利益超過分配は予定していない。これらの積立金は過年度から繰り越された利益であり、新たな営業利益ではない。また、同予想は分配金の額を保証するものではないとしている。

業績予想では、不動産等売却益として2027年2月期にエディオン京橋店(底地)の譲渡による12億円、2027年8月期に4物件の譲渡による29億6000万円を見込む。支払利息などを含む営業外費用は、当期実績の33億円に対し、2027年2月期が36億円、2027年8月期が41億3000万円と想定している。

決算説明資料で強調された点

決算説明資料では、売却に伴う損益を除いたのれん償却費控除前の実力EPU(1口当たり利益)が約3%成長したとしている。また、当期のトータルリターンを10.7%としている。1口当たりNAV(純資産価値)は前期比3900円増の13万2900円だった。

保有157物件全体の稼働率は99.4%、LTV(有利子負債比率)は37.3%、有利子負債残高は6320億円だった。2027年8月末までに短期借入金13億円、長期借入金623億5000万円、投資法人債130億円の返済・償還期日が到来するが、借入金等による新規調達と手元資金で返済する前提としている。