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政策ウォッチ

ダミノジッドはミツバチの群に支障を及ぼしにくい 農水省評価書案

植物成長調整剤の評価書案は実験室での毒性試験が根拠で、蜂群への影響試験や花粉・花蜜残留試験はなく、農林水産省は11月13日まで意見を募集している

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月16日2分で読める
噴霧器のノズルとミツバチの巣枠の脇に置かれた、温室の作業台上のシクラメンときくの鉢植え

農林水産省は、植物成長調整剤ダミノジッドのミツバチ影響評価書案を意見公募に付した。評価書案は、申請された使用方法に基づき使用される限り、ミツバチの群の維持に支障を及ぼすおそれはないと考えられると結論づけた。意見は2026年10月15日から11月13日まで受け付ける。

評価書案の内容

評価の対象はダミノジッドの4製剤で、きく、はぼたん、シクラメンなどの茎葉に散布する。日本曹達ともう1社の申請者がデータを提出した。同剤は植物ホルモンのジベレリンの作用を低下させ、節間伸長を抑える。評価書案によると、2026年7月時点で米国、欧州、カナダなどの国・地域で登録されている。

評価書案は、セイヨウミツバチ(Apis mellifera)を用いた実験室での試験から導いた4つの毒性指標を示した。報告された値はいずれも「超」を付した値で、試験した最高用量でも半数致死量(試験したミツバチの半数が死ぬ量)には達しなかった。

評価書案のミツバチ毒性値
1頭当たりの有効成分量(マイクログラム、反復投与試験と幼虫試験は1日当たり)。試験値は「超」として報告された下限値である。
試験報告値採用した指標
成虫単回接触、48時間> 198.8190
成虫単回経口、48時間> 198.8190
成虫反復経口、10日間> 106.2100
幼虫経口、120時間> 21.421

成虫の単回投与毒性が1頭当たり11マイクログラムを超えたため、注意事項の記載は不要としている。また、同剤は昆虫成長制御剤に該当しないため、1巡目の再評価のリスク評価の対象とはせず、暴露量の推計も行わなかったとしている。

根拠となるデータ

試験は1985年、1987年、2014年、2015年のもので、4件とも未公表と記載されている。1985年の試験は製剤を用いたもので、参考資料にとどまった。評価書案には、花粉・花蜜残留試験も蜂群への影響試験も記録されていない。すべての分野の公表文献2706報を対象とした系統的検索では、評価対象として適合するセイヨウミツバチの文献はなかった。

手続きの流れ

農林水産省の農業資材審議会農薬分科会農薬蜜蜂影響評価部会は、2026年9月10日の第22回会合で評価書案を了承した。農薬取締法第39条に基づき、農林水産大臣は農薬の登録や変更の登録などについて同審議会の意見を聴かなければならない。同省は、寄せられた意見を考慮した上で内容を決定するとしている。

今回の意見募集は、行政手続法に基づくものではなく任意で実施される。意見は日本語に限り、e-Govの意見入力フォームか、東京・霞が関の農林水産省農薬対策室への郵送で、氏名、住所、連絡先を明記して提出する。同省は電話での意見を受け付けず、個別の回答もしない。意見は個人情報を除き公開される可能性がある。