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政策ウォッチ

経産省改定案、都の義務超過分の太陽光にJ-クレジット評価を容認

経済産業省の改定案は、東京都の義務付け水準を超えて導入された太陽光発電容量について、超過分が客観的に定量化され都の確認を受けている場合にJ-クレジットの追加性評価を認める内容。意見募集は11月4日までで、11月中旬の施行を予定する。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月22日3分で読める
2層に重なった屋上太陽光パネルのイラスト。上層の追加パネルがメーターと確認ゲートにつながっている

東京都内の建築主が設置を義務付けられた太陽光パネルでは、J-クレジットを取得できない。経済産業省が示した改定案はこれに1つの例外を設ける内容で、超過分を客観的に特定でき、かつ都が確認していることを条件に、都の義務付け容量を超えて導入された分を対象として評価できるようにする。

改定案の内容

J-クレジット制度の現行規程では、法令で導入が義務付けられた設備による排出削減は、その事業がいずれにせよ実施されなかったかどうかを測る追加性を欠くとして登録を認めていない。地方公共団体が導入を義務化している場合、プロジェクト実施者はその義務化制度との関係を確認する必要がある。

改定案は具体例として、東京都の建築物環境計画書制度と建築物環境報告書制度を挙げている。計画書制度は2002年に始まり、2025年に改正され、2000平方メートル以上の新築建築物の建築主を対象とする。報告書制度は2025年4月に開始され、より小規模な建築物を対象とする。これらの義務を履行するための設備は、原則として引き続き追加性を有さない。

ただし書きの対象は太陽光発電に限られる。導入容量が東京都の義務付け量を上回る場合、その超過分を客観的かつ定量的に特定でき、かつ都が確認していれば、義務対象外として扱い追加性を評価できる。経済産業省の概要資料によると、現行の考え方では義務履行にあたる設備導入を一律で追加性がないとみなし、プロジェクト登録やプログラム型プロジェクトへの入会を不可としている。改定案では、超過分について登録や入会が可能になる。

依然として求められる立証要件

ただし書きは評価への道を開くもので、クレジット自体の付与を保証するものではない。設備導入プロジェクトの追加性は通常、投資回収期間が3年以上であることや事業実施後のランニングコスト増加といった経済的障壁によって判断される。改定案は東京都が超過分をどのように確認するかには触れておらず、対象となり得る容量の見積もりも示していない。

小規模な建築物ではさらなる確認が必要になる。2000平方メートル未満の建築物では、既存建築物およびその敷地への設置も義務履行として認められる場合があるため、建築主はそうした設置が義務履行に該当するかを確認しなければならない。

新築住宅に太陽光発電設備や一定の省エネ性能を義務付ける他地域の制度も同様に扱われる。制度設計が異なる場合、プロジェクト実施者は考え方を整理した上で制度管理者に相談しなければならない。多数の個別活動を取りまとめるプログラム型プロジェクトの実施規程では、入会申込の受付時に個別活動ごとにこの確認を行う。

改定案のその他の項目

意見公募の対象は、実施規程(プロジェクト実施者向け)Ver.11.6、実施規程(プログラム型プロジェクト用)Ver.1.6、および注射用水製造設備の更新に関する新方法論EN-S-047の3文書だ。新方法論は、蒸留・冷却方式の設備をUF膜搭載設備へ更新する工場を対象とする。ベースライン設定のためプロジェクト実施前約1年間のエネルギー使用量と生産量のデータ把握を求めるほか、更新後の設備で製造する水は日本薬局方の基準を満たす必要がある。

今後の日程

案は2026年10月21日に公示された。任意の意見募集はe-Govポータルを通じて、同日13時から2026年11月4日18時まで実施される。経済産業省は3文書すべてを2026年11月中旬に施行する予定だ。寄せられた意見は最終決定の参考とし、個別の回答は行わないとしている。