東証プライム上場でインターネット求人サイトを運営するディップ(2379)は、通期の業績予想を営業赤字を含むレンジに下方修正した。取締役会は10月13日、利益がほぼなくなった上期決算とともに今回の修正を承認した。
修正後の予想レンジ
2027年2月期の売上高は490億〜530億円を見込み、4月14日に公表した535億〜576億円から引き下げた。営業損益は25億円の赤字から25億円の黒字の範囲とし、従来の50億〜100億円を改めた。前期の営業利益は91億1000万円だった。
純損益は27億円の赤字から7億円の黒字の範囲とし、従来の29億〜64億円から修正した。赤字はレンジの下限であって予想する結果ではなく、会社自身も実際の業績は異なる可能性があるとしている。
| 項目 | 前回予想(4月14日) | 修正予想(10月13日) | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 535億〜576億円 | 490億〜530億円 | 548億5000万円 |
| 営業利益 | 50億〜100億円 | マイナス25億〜25億円 | 91億1000万円 |
| 経常利益 | 49億〜99億円 | マイナス25億〜25億円 | 89億9000万円 |
| 親会社株主に帰属する純利益 | 29億〜64億円 | マイナス27億〜7億円 | 59億6000万円 |
会社側が挙げる要因
ディップは、ユーザー獲得競争が激化したとし、5月から広告投資を強化したと説明している。応募数の増加や契約社数のプラス成長への転換など、改善の兆しも出ているという。
一方、市場動向に伴って契約単価が下がり、代理店事業の売上も鈍化した。売上高の回復ペースは期初の想定より遅れており、競争力強化に向けて積極的な広告投資を続ける。会社側は、今期の投資でシェアを拡大し、来期に売上と利益を成長軌道に戻す考えだと説明している。この回復は会社の期待であり、実績ではない。
上期の業績
8月31日までの6カ月間の中間決算が、今回の引き下げの背景を示している。売上高は11.4%減の255億5000万円。営業利益は99.0%減の5600万円で、純損益は5億7800万円の赤字となり、前年同期は37億円の黒字だった。ディップは、既存サービスの広告投資の強化、2026年新卒社員の採用、オフィス拡張を挙げている。
求人情報サイトや人材紹介サービスを運営する規模の大きい人材サービス事業は、売上高が12.5%減の222億7000万円、セグメント利益が60.7%減の33億3000万円だった。ディップは売上高が軟調だった理由として、競合との競争と代理店事業の売上鈍化を挙げている。規模の小さいDX事業は、売上高が3.8%減の32億8000万円、セグメント利益が17.2%減の16億3000万円だった。メディアサービスの契約社数が減ったことに伴い、応募者との面談スケジュール調整ツールなど関連商品の売上が減少した。
中間決算短信は公認会計士または監査法人のレビューの対象外となっている。
配当は据え置き
ディップは配当予想を据え置いた。中間配当は48円、期末配当は49円の予想で、年間では合計97円となる。
