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大和ハウスリート投資法人、物流2物件を158.3億円で売却へ 1件はスポンサーへ

大和ハウスリート投資法人は物流施設2物件の売却で41億9000万円の譲渡益を見込む。うち1件は資産運用会社の親会社へ譲渡し、規模の大きい物件は2期に分割して売却することで分配金の平準化を図る。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月19日3分で読める大和ハウスリート投資法人8984
荷捌き場を備えた2棟の物流倉庫と、それぞれの譲渡価格および帳簿価格を表す積み重ねられた台帳ブロックのイラスト。

大和ハウスリート投資法人(8984)は、BTS型物流施設2物件を計158億3000万円で譲渡する。これに伴う譲渡益は41億9000万円を見込み、分配金として投資主へ還元する方針だ。資産運用会社の大和ハウス・アセットマネジメントが2026年10月19日に譲渡を決定した。同投資法人は、規模の大きい物件を段階的に売却し、譲渡益の計上を1期ではなく2期に分散させるとしている。

2物件・2社の譲渡先

規模の大きい物件は佐賀県にある5階建ての倉庫・事務所「Dプロジェクト鳥栖Ⅲ」で、同投資法人が92億円で取得した。譲渡予定価格は111億円で、2026年8月31日時点の鑑定評価額と同額だ。もう1件は愛知県の「DPL犬山」で、取得価格39億4000万円に対し、同じく鑑定評価額と同額の47億3000万円で譲渡する。いずれの譲渡予定価格も、譲渡諸費用、公租公課の精算金、消費税等を除いた金額である。

譲渡予定資産の概要
価格は諸費用・税金を除く。譲渡損益(見込)は概算であり変動する可能性がある。出所:大和ハウスリート投資法人(2026年10月19日開示資料)。
物件名称譲渡予定日譲渡予定価格譲渡損益(見込)
Dプロジェクト鳥栖Ⅲ(準共有持分50%・1回目)2026年10月30日55億5000万円14億8000万円
Dプロジェクト鳥栖Ⅲ(準共有持分50%・2回目)2027年3月1日55億5000万円15億円
DPL犬山2027年3月1日47億3000万円12億1000万円
合計2026年10月30日および2027年3月1日158億3000万円41億9000万円

Dプロジェクト鳥栖Ⅲは準共有持分50%ずつ2回に分けて譲渡し、代金支払と物件引渡を2026年10月30日と2027年3月1日に予定する。売買契約は10月30日に締結予定だ。DPL犬山は2027年3月1日に引き渡し、引渡時に一括決済する。

譲渡先の内訳

DPL犬山の譲渡先は大和ハウス工業だ。同社は資産運用会社の株式を100%保有し、2026年8月31日時点で同投資法人の投資口の5.8%を保有しているため、投信法上の利害関係人等に該当する。開示資料によると、DPL犬山の譲渡については同法および資産運用会社の利害関係者取引規程に基づき、投資法人役員会の承認を得ている。

Dプロジェクト鳥栖Ⅲの譲渡先は、2026年9月8日に資本金20万円で設立された合同会社で、大和ハウス工業が出資を予定している。開示資料によれば、この合同会社は投信法上の利害関係人等には該当しないが、資産運用会社の利害関係者取引規程が定める利害関係者に該当する。資産運用会社は両物件の譲渡について、投信法第201条の2および社内規程に基づき、投資法人役員会の承認を含め必要な審議と決議を経たとしている。

分配方針と売却の狙い

同投資法人は、BTS型物流施設など内部成長の見込みが限定的な物件を売却し、多額の含み益を投資主へ還元する方針だ。開示資料によると、BTS型はマルチテナント型に比べて賃貸借契約期間が長く、マルチテナント型の方が内部成長をより期待できるという。取得価格ベースでは、物流施設ポートフォリオの71.5%をBTS型、28.5%をマルチテナント型が占めるが、今回の譲渡によりマルチテナント型の比率は29.3%に高まる見通しだ。

売却益は分配金として還元し、残りの手取金は資本効率を意識した取り組みに活用する予定だが、開示資料に具体的な内訳の記載はない。鳥栖の物件の引き渡しを2027年2月期と2027年8月期に分散させることで、売却益を平準化し、分配金水準の継続的な引き上げを図る。開示資料には1口当たり分配金の記載はなく、同日公表された別の決算短信の予想を参照するよう案内している。

2027年3月1日時点の予定ポートフォリオでは、物流施設は62物件、取得価格ベースで4577億8000万円となり、全231物件・9215億1000万円の49.7%を占める見通しだ。

譲渡損益の見込み額は、譲渡予定価格から想定帳簿価格と譲渡関連費用の見込み額を差し引いて算定した概算の参考数値であり、開示資料によると実際の金額は変動する可能性がある。想定帳簿価格は各譲渡予定日時点の数値を用いている。