本文へ移動

金融プロフェッショナル向けに、日本の市場・ビジネス情報を平日夕方に配信。

無料登録
Tokyo BriefTokyo Brief 日本語版日本のビジネスニュースを、夕方に総まとめ。

記事

大和ハウス工業、ハイブリッド社債2300億円を発行 短期借入金の返済に充当

大和ハウス工業の劣後社債3本は償還期限35〜40年で、初回任意償還日は2031年、2033年、2036年。手取概算額2283億円は10月末までに返済予定の短期借入金に充当する予定。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月23日2分で読める大和ハウス工業1925
短期借入金の借り換えを示す図の上に描かれた、期限前償還の目印が付いた年限の異なる3本の社債の抽象イラスト。

大和ハウス工業(1925)は、発行予定額6000億円の発行登録に基づく3本立て・総額2300億円の劣後社債の発行条件を決定した。2026年10月23日に近畿財務局長へ発行登録追補書類を提出し、同日を申込期間とした。払込期日は10月29日を予定している。

3本立て、段階的な初回任意償還日

本社債は無担保・無保証で、財務上の特約も付されていない。償還期限は長期にわたるが、各回債とも初回任意償還日以降は残存する全部を期限前償還できる。

大和ハウス工業のハイブリッド社債(各回債の内訳)
利率は初回任意償還日まで固定され、その後は1年国債金利にスプレッドを加算した水準に毎年改定される。
回号発行額償還期限初回任意償還日初回任意償還日までの利率改定後スプレッド
第6回(35年債)840億円2061年10月29日2031年10月29日3.255%2.050%
第7回(37年債)770億円2063年10月29日2033年10月29日3.666%2.250%
第8回(40年債)690億円2066年10月29日2036年10月29日4.174%2.350%

初回任意償還日の翌日以降は、利率が毎年改定され、1年国債金利に表記載のスプレッドを加算した水準となる。利払日は毎年4月29日と10月29日。

利払繰延・劣後特約と期限前償還

同社は裁量により、利払日の12銀行営業日前までに通知することで利払いを繰り延べることができる。繰り延べられた利息には追加利息が付される。一定の劣後株式への配当や同順位証券への支払いを行った場合、任意未払残高の弁済へ合理的な努力を行うことが社債要項で定められている。本社債は、同順位劣後債務を除く同社のすべての債務に劣後する。

税制事由や、格付機関による資本性評価基準の変更が生じた場合にも期限前償還が可能となる。償還価格は初回任意償還日より前は額面100につき101、初回任意償還日以降は100。

同社は、過去12カ月間に借換証券の発行等による資金調達を行っていない限り、各回債の期限前償還や買入れを行わない意向を示している。ただし初回任意償還日以降は、連結デット・エクイティ・レシオが0.81倍以下で、かつ連結自己資本金額が2兆9096億円に発行額を加算した金額以上であれば、借換証券の発行等を見送る可能性がある。

資金使途

発行総額は2300億円で、発行諸費用の概算額約17億円を差し引いた手取概算額は2283億円となる。発行登録追補書類によると、全額を2026年10月末までに返済予定の短期借入金の一部に充当する予定だ。

取締役会は9月9日、2026年10月1日から2027年3月31日までを発行予定期間として、最大5000億円の社債発行枠を承認していた。格付は格付投資情報センター(R&I)からA、日本格付研究所(JCR)からA+をいずれも10月23日付で取得している。JCRは、約定により許容される利息の支払停止が生じた場合、債務不履行にはあたらないものの「D」記号を付与するとしている。