バーゼル銀行監督委員会は、世界最大手行のシステム上の重要性をどう評価するかをめぐる2つの論点のうち、1つで結論を出し、もう1つは継続検討とした。ウィンドウ・ドレッシング行動への対処は最終文書に盛り込んだ一方、欧州銀行同盟域内の国境を越えたエクスポージャーの取扱いは市中協議の段階にとどめ、2027年1月14日まで意見を募る。金融庁が2026年10月23日に両文書の内容を公表した。
最終化された内容
金融庁によると、バーゼル委は2026年10月16日、「グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIB)-ウィンドウ・ドレッシング行動に対処するための評価枠組みの改訂」と題する最終文書を公表した。バーゼル委が2019年12月に公表した「統合されたバーゼル枠組み」のうち、G-SIBの評価手法に関する規定を一部改訂するものだ。2024年3月に始まった市中協議を経て最終化された。
金融庁はウィンドウ・ドレッシング行動を規制裁定行動と説明する。一部銀行がG-SIB選定に用いるデータの報告・開示の基準日付近で一時的にポジション等を調整し、システム上の重要性に関する評価を引き下げようとする行為だ。これを抑制するため、G-SIB選定に用いる指標の多くが、年間を通した平均値で算出されるようになる。
継続検討の論点
これとは別に、バーゼル委は市中協議文書「G-SIB評価手法のレビュー」を公表した。2022年にバーゼル委が合意した、欧州銀行同盟域内の国境を越えたエクスポージャーの取扱いを評価枠組みに組み込むことの是非について意見を求めている。
コメントは2027年1月14日(木曜)までに、バーゼル委宛てに英文で提出する。年間平均値への変更とは異なり、この論点ではまだ結論は出ていない。
邦銀にとっての未確定事項
金融庁の公表資料には、年間平均値への変更の適用開始日や国内での実施規則に関する記載はない。各行の自己資本やG-SIBとしての評価に与える影響の見積もりも示されていない。
