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第2026-10-08号|2026年10月8日

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テルモの血漿契約損失6億1000万ドル、ローツェの半導体受注残、特例公債に頼らない食料品減税

テルモは解除で合意した血漿供給契約に伴い約6億1000万ドルの損失を見込む。ローツェの半導体関連の受注残高は1000億円を上回り、財務相は食料品の減税で特例公債に頼らないと述べた。

マーケット

市場概況

10月8日付ブリーフより2026年10月8日(JST)時点
日経平均株価69,042.11-1.42%
TOPIX4,091.46-1.51%
JPXプライム150指数1,726.4-1.52%
ドル/円158.19+0.05%
10年物国債利回り3.111%+0.8 bps

東京株式は軟調に推移し、10年物国債利回りは小幅に上昇した。

出所:日経、JPX、日銀、財務省(数値のみで論評は含まない)

2026年10月2日終了週の東証プライム投資家フロー

買い越し(+)/売り越し(−)

投資部門週末日
外国人ネットフロー+¥982.6bn
個人ネットフロー+¥186.7bn
信託銀行ネットフロー+¥180.2bn

日本取引所グループ、投資部門別週間売買代金(東証プライム)

主要記事

テルモとCSL Plasma

医療機器の生産設備と、大きな減損ブロックと小さな移行費用ブロックに分けた帳簿を並べた編集イラスト

テルモ、CSL Plasmaとの供給契約を解除 利益予想を38%下方修正

テルモ、CSL Plasmaとの供給契約の解除で合意 利益予想を38%下方修正 テルモは、CSL Plasmaと解除で合意した原料血漿採取の供給契約に伴い約6億1000万ドルの損失を見込み、営業利益予想を2575億円から1600億円に下方修正した。調整後営業利益は2745億円で変わらない。

変更点: テルモは10月8日、CSL Plasmaと、合意した移行期間の終了後に供給契約を解除することで合意したと発表した。完全子会社のTerumo Blood and Cell Technologies(Terumo BCT)は2021年にCSL Plasmaとの協業を始め、同社が米国で運営する血漿採取センターに原料血漿採取システムを供給してきた。テルモは今後、合意した移行計画に基づき契約解除に向けた手続きを進めるとしている。移行期間の長さは開示されていない。

注目の数字: 財務影響は総額で約6億1000万ドル(約975億円)となる。うち約4億5000万ドル(約720億円)は、米国の生産拠点の製造設備、機械装置、製品技術などに係る現金支出を伴わない減損損失。残る約1億6000万ドル(約255億円)は、移行期間中の事業損失と、契約解除や事業再編に伴う費用などにあたる。テルモは、金額はいずれも概算で、今後の契約交渉、移行条件、資産評価などにより変動する可能性があるとしている。

なぜ重要か: 予想の引き下げは報告ベースの利益に生じており、調整後の指標は変わらない。営業利益の予想は37.9%減の1600億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1931億円から1200億円に下方修正した。売上収益の予想は0.8%減の1兆2295億円。テルモは、減損により将来の償却負担が軽くなり、調整後営業利益が約20億円押し上げられるとみる。9月30日に発表したArsenal Medicalの買収に伴う研究費などの費用も約20億円を見込む。いずれも新予想に織り込んでいる。参考として、2026年3月期の営業利益は1763億円だった。

注目点: テルモは、中核の血液・細胞技術分野への経営資源の投下を続けるとしている。臨時報告書によると、損失は2027年3月期の第2四半期と第3四半期以降に「その他の費用」として計上する。テルモは社債の発行登録書(上限2000億円、発行可能残高1600億円)も訂正し、この臨時報告書を追加したが、訂正書に社債の発行計画は記載されていない。

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注目記事

政策・マクロ動向

積み上げたトークンのような予算項目を削り、食料品の買い物かごの財源に充てる様子を描いたイラスト。歳出見直しで賄う食品減税を表している

片山財務相、食料品減税は特例公債に頼らず 補助金見直しと補正予算の絞り込みを挙げる

財務相は、飲食料品の消費税減税の財源を特例公債に頼らず確保する方針を示し、近年の補正予算で毎年約3兆円を計上してきた物価高対策の中身を見直すと述べた。

変更点: 10月6日、高市首相が5日に財源の心配は要らないと明言したことの裏付けを問われた片山氏は、9月15日に閣議決定された大綱を挙げた。片山氏は、政府は「予算編成改革」の枠組みの下で、税収動向を見極め、歳出と歳入の両面を見直し、債務残高対GDP比を安定的に引き下げられる財政規模を定めると述べた。具体策として、取り組みを目に見える形で強化する「日本版DOGE」、租税特別措置・補助金・基金の徹底した見直し、税外収入の増収をゼロベースで進めることを挙げた。

注意点: 補正予算は真に緊要性の高い施策に限定する方針だ。近年の補正予算には、物価高対策として2023、2024、2025年度に毎年約3兆円が計上されており、片山氏はその中身を見直すと述べた。会見では、減税の費用試算も開始時期も示されていない。

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稼働中の工場ラインと、建設現場で作業が止まった建築途中の住宅の骨組みを対比させた編集イラスト

日銀地域報告、9地域すべてが回復 住宅は弱め

日銀の10月の地域経済報告(さくらレポート)では、全9地域が景気を緩やかな回復、持ち直し、緩やかな持ち直しのいずれかと判断し、一部に弱めの動きがみられるとした。

変更点: 7月から総括判断の文言を変えたのは3地域。東北は「持ち直している」から「緩やかに回復している」へ、四国は「緩やかに持ち直している」から「持ち直している」へ改めた。九州・沖縄は7月の判断を維持したが、残る弱さの主因を2026年の熊本地震とした。同報告は動きのペースの変化を矢印で示しており、文言の変化だけでは判断の正式な引き上げ・引き下げにはならない。10月8日の支店長会議に向けてまとめた判断で、政策決定ではない。

詳細: 設備投資が最も堅調で、8地域が増加、九州・沖縄が高水準としている。雇用・所得は全地域で改善している。住宅投資は弱さが目立ち、東海と四国が弱い、北海道、関東甲信越、中国、九州・沖縄がやや弱いとしている。北海道、北陸、関東甲信越、九州・沖縄の4地域は、物価上昇が引き続き消費の重しになっているとしている。

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不良債権は8兆4000億円で横ばい、処分損は3000億円増

全国銀行の不良債権8兆4000億円、処分損は3000億円増 2026年3月期に全国銀行の開示不良債権は増えなかったが、その処理にかかる費用は増えた。

変更点: 金融庁によると、金融再生法に基づく開示債権は2026年3月末で8兆4000億円と、前年から変わらなかった。内訳は、要管理債権が2兆円、危険債権が5兆3000億円、破産更生等債権が1兆1000億円。総与信に占める不良債権の比率は全国銀行で1.0%と、前年の1.1%から低下した。数値は金融庁の全国銀行の集計に含まれる106行が対象で、信用金庫・信用組合は別途公表されている。

注目の数字: 同年度の不良債権処分損は5355億円で、前年度の2425億円を上回った。引当金繰入額は614億円から3663億円に膨らんだ一方、直接償却などは1777億円から1649億円に減った。都市銀行、旧長期信用銀行、信託銀行の処分損は529億円から3152億円に増えた。引当金だけで開示債権の28.0%を保全しており、前年の29.1%から低下した。

要点: 残高が横ばいのまま損失が膨らんだことは、同じ年度について貸借対照表と損益計算書が異なる姿を示していることを意味する。

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注目記事

決算とアクティビスト

クリーンルームでウエハー搬送ロボットがキャリアをストッカーに搬入し、手前では積み上がったキャリアが棒グラフのように伸びている。

ローツェ、営業利益予想を39%上方修正 半導体装置の受注残が1000億円超

ローツェは2027年2月期の営業利益予想を381億1200万円から530億7800万円に引き上げ、期末配当予想も20円から28円に増額した。

変更点: 同社は上方修正の理由を旺盛な半導体需要としている。売上高の予想は1590億2100万円から1800億700万円に、親会社の所有者に帰属する純利益の予想は278億900万円から377億7900万円に引き上げた。8月31日までの6カ月間は、売上高が21.5%増の797億3300万円、営業利益が42.4%増の230億9600万円だった。

注目の数字: 上期の半導体装置の受注高は1205億4000万円で前年同期の256.4%、受注残高は1038億6300万円で前年同期の229.8%だった。要因として、社名を明らかにしていない北米のメモリーメーカーからのソーターとストッカーの受注の急増と、中国の装置メーカーからの受注増を挙げる。売上高に占める比率は、Applied Materialsが21.7%、Taiwan Semiconductor Manufacturing Companyが14.6%だった。

注目点: 同社の表では、下期に必要な売上高は1002億7300万円、営業利益は299億8100万円で、下期は上期を上回る必要がある。説明資料は購入部品の長納期をリスクに挙げている。同社はベトナムの新工場の稼働開始を、2028年第1四半期から2027年第4四半期に前倒しした。

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日本のコンビニエンスストアの食品カウンターと米国のガソリンスタンドの店舗を対比させ、それぞれの下に高さの異なるコインの山を置いて利益の差を示した編集イラスト

セブン&アイ、海外店舗が増益をけん引 国内のセブン-イレブンは減益

セブン&アイ・ホールディングスの2026年8月までの6カ月間の営業利益は11.5%増の2323億円だった。営業収益は2.8%減の5兆4600億円だった。

変更点: 営業収益の減少は主に連結範囲の変更によるものだ。セブン銀行とその子会社は2025年6月24日に、ヨーク・ホールディングスの子会社は2025年9月1日に、それぞれグループの連結から外れた。親会社株主に帰属する純利益は2.2%増の1244億円だった。

詳細: 海外コンビニエンスストア事業の営業利益は1504億円で、国内の1099億円を上回った。国内は前年の90.2%だった。7-Eleven, Inc.の営業利益は13億2000万ドルで前年の145.8%。同社の利益ブリッジでは、増加額4億1400万ドルのうち燃料が3億9800万ドルを占めた。セブン-イレブン・ジャパンの既存店売上高は1.1%増。店内調理設備や次世代店舗システムへの先行投資とインフレによるコストが、売上の伸びを上回ったと同社は説明している。

注目点: 通期予想は据え置き、営業収益10兆4300億円、営業利益4250億円、純利益2780億円とした。中間期の営業利益は修正後の計画の99.3%で、国内事業は計画の91.3%、海外は103.0%だった。8月3日には自己株式1億8966万3300株を、4000億円、1株当たり2109円で取得した。

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オアシス、エムスリー株の保有を9.48%に引き上げ さらに5ポイント超の積み増しを計画

オアシス・マネジメントはエムスリー株の保有比率を8.46%から9.48%に高めた。10月1日から3カ月以内に、保有比率をさらに5%ポイント超引き上げる意向を示している。

変更点: ケイマン諸島の資産運用会社である同社の保有株数は6435万2600株で、10月8日に提出した変更報告書で明らかになった。8月3日から10月1日にかけて、ほとんどの取引日に市場内で買い付けたと報告しており、取得資金は1068億円で、全額がファンド資金で借入金はない。

注意点: 買い増し計画には条件がある。エムスリーの株価がオアシスの考える割安な水準にあることなどが前提で、買い付けが3カ月の期間を過ぎた後になる可能性もあると報告書は記している。これは意向であり、買い付けが完了したわけではない。

注目点: 報告書によると、オアシスはすでにエムスリーに対し、上場廃止や、第三者による議決権の過半数取得を含む資本政策の重要な変更について提案している。今後12カ月の間には、代表取締役の解職、取締役会の構成、事業譲渡、配当方針などについても提案する予定だ。

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