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キッセイ薬品工業、中間営業益予想を引き上げも承認手続き中の薬の特損で純利益は下方修正

キッセイ薬品工業は中間期の営業利益予想を5億円から16億円に引き上げた一方、承認取消し手続きに直面する治療薬の資産に関する特別損失を織り込み、純利益予想を74億円から51億円に引き下げた

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月29日2分で読めるキッセイ薬品工業4547
1本が上昇し1本が下降する2本の折れ線グラフの横に置かれた医薬品の箱と別置きされたパレット

キッセイ薬品工業(4547)は、2026年9月までの6カ月間の営業利益予想を上方修正する一方、同じ修正の中で純利益予想を下方修正した。同社によると、純利益の下方修正は、顕微鏡的多発血管炎・多発血管炎性肉芽腫症治療薬について製造販売承認取消しを含む行政手続きが進められているため、同薬に関する資産の特別損失を織り込んだことによる。

営業利益は上方修正、純利益は下方修正

キッセイ薬品は2026年10月29日付の開示で、2026年7月31日に公表した中間期の業績予想を修正した。売上高は従来予想の448億円から455億円に引き上げた。営業利益は従来の5億円に対し16億円、経常利益は17億円に対し29億円を見込む。

親会社株主に帰属する純利益は従来予想の74億円から51億円に引き下げた。1株当たり利益は176円92銭から122円19銭に低下する。

中間期業績予想の修正
連結、2026年4〜9月、単位:百万円。出典:キッセイ薬品工業の2026年10月29日付開示資料。
項目前回予想修正予想
売上高44,80045,500
営業利益5001,600
経常利益1,7002,900
親会社株主に帰属する純利益7,4005,100
1株当たり利益(円)176.92122.19

各項目の増減要因

キッセイ薬品によると、第2四半期までの当該治療薬の売上は、2026年7月に公表した31億円の予想通りに推移している。売上高の上振れは他の製品によるもので、2026年3月に発売した子宮筋腫治療薬のほか、過活動膀胱治療薬や透析患者におけるそう痒症治療薬が寄与した。コ・プロモーションフィーの拡大や情報サービス事業の上振れも押し上げ要因となった。

利益面では、増収に伴う売上総利益の増加と、販売費及び一般管理費の効率化を挙げている。

一方、純利益は下方修正となった。キッセイ薬品は、行政手続きが進められていることを踏まえ、棚卸資産や長期前払費用など当該治療薬に関する資産の特別損失を予想に織り込んだとしている。開示資料はこの手続きを承認取消しを含むものとしており、承認が取り消されたとは述べていない。また、特別損失の具体的な金額も個別には示していない。

留意点

キッセイ薬品は通期の業績予想を、2026年11月4日に予定する第2四半期決算発表と同時に公表する。同社は、今回の予想は発表日現在で入手可能な情報に基づいており、実際の業績は大きく異なる可能性があると説明している。

同薬に関する過去の報道については、Tokyo Briefの過去記事を参照。